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TOYOTA GAZOO Racing 2017スーパーフォーミュラ第2戦岡山 レース1レポート

2017年05月28日 08:32  AUTOSPORT web

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2017スーパーフォーミュラ第2戦岡山 レース1表彰式
絶好のスタートを決めたロッテラーがレース1制覇
ポールの関口が2位、ルーキーのキャシディが3位初表彰台

 5月27日(土)、2レース制として開催されたスーパーフォーミュラ第2戦岡山大会のレース1予選と決勝が行われ、2番手グリッドから抜群のスタートで首位を奪ったアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)が独走し、今季初勝利を挙げた。ポールポジションを獲得した関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はスタートでロッテラーにかわされたが、最後までロッテラーを追い、2位。3位にはルーキーのニック・キャシディ(KONDO RACING)が入り、デビュー2戦目にして初の表彰台を獲得した。

 27日(土)のレース1予選は、通常のノックアウト方式ではなく、20分間1セッションのベストタイムによりグリッドが決定。各車セッション開始の6分以上前からピットロードで待機し、午前10時30分、気温22度、路面温度32度のコンディションでセッションが開始されるとともに一斉にコースへ。各車まずタイムをマークしてピットへ戻り、残り7分を切ったあたりから再アタックに入った。

 19台同時のアタックとなり、狭いコースでクリアラップを取るのに苦労する中、他車よりも早めにコースインする作戦が功を奏した関口が圧巻のアタックを見せ、2番手にコンマ5秒以上の大差をつけポールポジションを獲得。関口に続いてコースインしていたロッテラーが2番手で最前列に並ぶこととなった。

 終盤、各車がタイムを更新していき、目まぐるしく順位が入れ替わっていく中、ルーキーのキャシディが健闘を見せ3番手。スーパーフォーミュラ2戦目ながら2列目グリッドを確保して見せた。

 昨年ポールの石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が4番手。ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が5番手。小林可夢偉(KCMG)が7番手、山下健太(KONDO RACING)も8番手と、ルーキー勢が気を吐いた予選となった。

 その一方で、ディフェンディングチャンピオンで岡山を得意とする国本 雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は10番手、開幕戦で圧勝して見せた中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)は苦戦し11番手と厳しいポジションに。午前中のフリー走行でトップタイムをマークしたフェリックス・ローゼンクヴィスト(SUNOCO TEAM LEMANS)は、セッション終盤にスピンを喫し14番手。

 ポールの関口のみ大きく離れたタイムとなったが、2番手以降は15番手までがほぼコンマ5秒内に入るという僅差の争いの予選でトヨタ勢は上位を占めたものの、各チームは明暗の分かれる結果となった。

 予選の後、空はやや雲が増え、気温23度、路面温度31度というコンディションで午後3時半に30周スプリントで争われるレース1がスタート。最前列2番手のロッテラーが抜群のダッシュを見せ首位に浮上。ポールポジションの関口は2位、3位にキャシディと続く後方には、7番手からこちらも好スタートを決めた小林が4位へとジャンプアップ。

 5番手グリッドのマーデンボローがひとつ順位を落とし6位、8番手スタートの山下健太がひとつポジションを上げ7位と、ルーキーの2台がポイント圏内で序盤戦へ


 一方で、2列目4番手グリッドだった石浦は、好スタートを切ったが1コーナー進入で行き場を失いポジションダウン。7位へ後退。11番手スタートの中嶋一貴が9位へ、国本雄資が10位、そして14番手スタートのローゼンクヴィストが2つポジションを上げた。
 序盤、首位で逃げるロッテラーは4周目に関口に対し1.25秒の差を付けたが、関口はその時点でのファステストタイムを更新しながらじりじり追い上げ、8周目には0.8秒差まで接近。しかし、狭い岡山で、前走車に近づくと乱気流の影響を受けることもあり、逆転までには至らず。

 レースはその後順位変動の無いまま推移。中盤以降、燃料が消費されて軽くなっていくと、各車の差も広がっていったが、6位のマーデンボロー、12位のローゼンクヴィストらは果敢に前車を攻め、観客を沸かせた。

 16周目には2.6秒まで広がったロッテラーと関口の差は、その後関口が再び少しずつ詰めて行ったが、最後は約2秒差でロッテラーがトップチェッカー。2015年最終戦レース1以来となる勝利を挙げた。ロッテラーは日本のトップフォーミュラで通算24勝目。
 関口は2位。3位にはスーパーフォーミュラデビュー2戦目のキャシディが入り、初の表彰台獲得となった。

 小林は惜しくも表彰台には届かなかったものの4位。マーデンボローが6位、山下が7位に入り、ルーキー3人がポイント獲得を果たした。

 石浦が8位、中嶋一貴は惜しくもポイント圏外の9位。国本が10位。ファイナルラップにファステストラップを記録したローゼンクヴィストは12位に終わった。

アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM'S)
久しぶりに勝ててとても嬉しい。1年以上、ずいぶん間が空いてしまったが、ようやく勝てた。シーズン序盤に勝てたのは良いことだ。スタートで首位に立ったあとも、我々のクルマはとても調子が良く、ペースも安定していた。序盤は関口選手が接近してきたが、燃料が減って軽くなり、路面もラバーが乗って改善されていくとこちらの調子も更に良くなって、ある程度ギャップを築くことが出来た。とはいえ最後まで気の抜けないレースだった。車の調子はとても良いので、明日も前のグリッドから好スタートを決めたい。明日はピット義務があるとは言え、スタートが重要なことは変わらない。

関口 雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
思っていた通りスタートがとても重要で、スタートで出遅れて2位になってしまったので、そこから抜くのはほぼ無理だと分かっていた。それでも精一杯頑張ったがやはり逆転は出来なかった。何度かプッシュもしたが、追い抜こうとして前に接近しすぎるとダウンフォースが抜けてしまうので難しかった。レースでのクルマの動きから、微調整したい箇所も見つかったので、明日の予選へ向けチームと話し合って変更し、明日のレース2もポールからスタートできるように頑張る。
ポールポジション獲得を喜ぶ関口雄飛と星野一義監督

ニック・キャシディ(KONDO RACING)
単調なレースだったが、結果には満足している。僕自身にとって2戦目のスーパーフォーミュラで表彰台に上がれたのは嬉しい。序盤の10周はタイヤなどの状況を見ながら、プッシュもしてみたが、前に近づくとペースが落ちてしまうのと、チームも私自身も、まだまだ学んでいる最中ということもあり、安定したペースでポジションを守ることを心掛けて走った。最後まで走り切って、チェッカーフラッグを無事に受けられてほっとした。