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P.MU/CERUMO・INGING 2017スーパーフォーミュラ第2戦岡山 レース1レポート

2017年05月28日 00:12  AUTOSPORT web

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石浦 宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
2017 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING
第2戦 岡山国際サーキット レースレポート

◆5月27日(土) Race1
天候:晴れ|コース状況:ドライ

#1国本雄資 10位/#2石浦宏明 8位

 2017年の全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦が岡山国際サーキットで開催された。昨年のRd.5同様に2レース制のレースフォーマットが設定され、5月27日(土)に行われたピットストップの無いスプリントのRace1でP.MU/CERUMO・INGINGの石浦宏明が8位、国本雄資は10位となった。

 岡山国際サーキットは、国本、石浦ともにスーパーフォーミュラでの自身初優勝を飾ったゲンのいいサーキット。シーズン前のテストではやや先行されていたライバル陣とのタイム差も開幕戦では3位・4位と上位につけ復調の兆しを見せて終えただけに、チームとしてはここで2台揃って表彰台を目指したいところ。

 しかし金曜日に2時間行われた占有走行では国本10番手、石浦13番手とまさかの出だしとなり、一夜明けて予選日最初の走行となった1時間のフリー走行でも、今度は石浦が10番手、国本が13番手と下位にとどまってしまう。だが、どちらもトップまでとのタイムは僅差であり、予選に向けてさらにマシンのセットアップを煮詰めていくこととなった。

 レース1の公式予選は、フリー走行終了からわずか1時間後の午前10時30分にスタート。20分間の1セッションで全グリッドを決定する。まずは2台とも予選に合わせたマシンセッティングと路面状況の確認のために、セッション開始と同時にコースイン。国本が計測5周目に1分14秒325でトップに立つと、続いてコントロールラインを通過した石浦が1分14秒117でそれを塗り替える。いったんタイムアタックを終えた2台はピットに戻り、新品タイヤに履き替えて最後のアタックのタイミングを待った。

 残り時間が6分を切ったところで、2台はそろってコースへ。石浦はタイヤのウォームアップを終えてタイムアタックに入ったが、コースの後半に入ったところで前を走るマシンがスピン。これによりペースを落としてしまい、次の周で仕切り直しのアタックをするもののベストタイムを更新することは叶わず、2列目・4番手のグリッドを確保することになった。一方の国本は約3.7㎞と距離の短いコース上でトラフィックに阻まれ、自身のポテンシャルを十分に発揮することができず、10番手と中盤のスターティンググリッドとなった。

 決勝レースのスタート進行は午後2時45分から始まったが、8分間のウォームアップ走行のためにピットロードへと出た石浦のマシンにトラブルが発生する。チームは急いでピットの中へマシンを戻しトラブルの原因を探ると、なんとかスターティンググリッドへの試走時間までには修復を完了し、石浦は無事に4番手のグリッドへとつけた。決勝レースは午後3時30分にスタート。チームのリカバリーに応えるべく、石浦は抜群の反応を見せて2番手あたりで1コーナーに飛び込んでいったが、スタート直後の集団の中で行き場を失い、オープニングラップは8番手で終えることになった。

 抜きどころの少ない岡山ではスタートから序盤の数周でほとんど勝敗が決まってしまうと言われ、上位陣ではじわじわと差が広がっていくような戦いが起きていたが、石浦は終盤まで7番手との差が1秒を切る接戦を展開。相手にプレッシャーをかけ続けたが、最後までオーバーテイクのチャンスを見つけることは出来ず8位フィニッシュとなった。

 10番手スタートの国本もスタートでは1台の先行を許したが、オープニングラップで順位を取り戻す。それ以降の順位アップは叶わなずそのまま10位フィニッシュとなったが、レース中のベストラップは上位陣とそれほど大差なく、それ故にスプリントレースでの予選の重要性を痛感する結果となった。仕切り直しの明日は、2台揃って上位フィニッシュを目指す。

ドライバー/#1国本雄資
「思ったようなグリップが得られず、予選は苦しかったです。決勝レースもあまりペースが良くなかったのですが、ああいう展開になると分かっていたので、一番の問題は予選でしっかりとタイムを出せなかったこと。2セット目のタイヤでアタック中にトラフィックにかかり、タイムを伸ばせなかったのが要因だと思っています。明日の予選も2セッションに分かれてはいますが、Q1は今日と同じく20分間で全車が走るので、今日の反省を踏まえて、明日に向けていろいろ対策をしていきたいと思います」

ドライバー/#2石浦宏明
「スタート自体の反応は良くて、ポールシッターの関口選手の横までは並んだのですが、そのあと行き場所がなくなってしまい、ポジションを下げてしまいました。8分間のウォームアップが走れなかったのでクルマの様子が分からず、“行ききれない”まま後退してしまったのは仕方ない部分もありますが、今振り返ると“もっと行けたかも”と思います。決勝中は明日の予選のことも考えて、いろいろなトライをしながら走りました。こうやって一歩ずつエンジニアとトライしていることが、明日につながればいいなと思います」

監督/立川祐路
「正直なところ、開幕の鈴鹿も今回も、今年のスペックのタイヤにまだ完璧に合わせきれていないという部分があります。それが今日も響いてしまいました。1号車も2号車も勝てるだけのポテンシャルは持っているので、それを早く発揮させたいですね。スタート後のレース展開に関しては、うちだけじゃなく他のクルマにしても前にしかけられるところまで近づけない状況だったので、致し方ないかなとも思います。明日はいきなり予選から始まるので立て直すのは難しいかもしれないですが、仕切り直して明日は前の方でいいレースができるように頑張ります」

総監督/浜島裕英
「去年の岡山大会で我々がとても良かったとすると、今年は新しいタイヤを十分に使いきれていないのだろうという感じがあります。いい時はいいのですが、波がありますね。鈴鹿では、それほど悪くはなかったと思いますし、今日も順位は良くありませんでしたが、非常に僅差の戦いでした。ただ、微妙な差が大きな違いとして結果に表れるのがここの特徴。去年も圧倒的な強さを誇っ
ていたように見えますが、僅差をしっかりと戦い抜いていたというのが事実でしょう。2レース制ですから、今日は今日でおしまい。明日に向かって、しっかりと準備を進めていきたいですね」