スーパーフォーミュラ第2戦岡山のレース1で見事にキャリア初表彰台を獲得したニック・キャシディ。そして、7位でこちらも初入賞を果たした山下健太。KONDO RACINGのふたりのルーキードライバーが、2戦目の岡山で輝きを見せている。
前日の金曜走行から中位に位置していたKONDO RACINGのふたりのルーキーは、予選ではキャシディが3番手、山下が8番手と上位グリッドを獲得、決勝でもふたりとも好スタートを決めて、ルーキーとは思えない安定したパフォーマンスを見せている。
そんなふたりの活躍に、近藤真彦監督も目を細める。
「2レース目でふたりともよくやったよね。ここのサーキットは予選とスタートがすべてだからスタートだけ気にしていたけど。ニックがうまく3番手をキープできて、山下が一発順位を上げて、そのまま前後と変わらないペースで走れていたから、心配はしなかった。2レース目でふたりともいいレースしていたよね」
今年は他チームで優勝やタイトルを獲得した経験を持つ田中耕太郎、米林慎一の実績高いふたりのエンジニアを招き入れ、チーム体制を大きく変えた。
「徐々に成績が上がっていくようなスタンスで考えていたけど、開幕前のテストから手応えがあったので、ある意味、シーズン後半に向けて期待してもらってもいいと思うし、チームの体制もいい」
「オフのシーズンはいいメンバーが揃って、今年はやばいなと思っていた。スタートも固まってきたし、この表彰台をきかっけに、スーパーGT、スーパー耐久の方と合わせて、KONDO RACINGが携わっているカテゴリー全部でモチベーションを上げていければいいと思っています。GTやS耐のチームにも刺激になると思う」
「明日はもう少し詰めるところがあると思うので、予選で上位を獲れれば十分いいところを狙えるんじゃないかと。今回、ニックの速さはわかったけど、山下もよく頑張ったと思うよ」
一方のルーキー、山下も初入賞の喜びとともに、スーパーフォーミュラの難しさについて語る。
「予選はもう少しうまくまとめれば、もう少し上にいけたかなというのはあったのですが、でも8番でよかったです。決勝は前回のレースでストールしてスタートできてなかったので、とりあえずスタートをうまく切ろうとうことを課題としてました」
「スタートは前回とやり方と変えました。前回は自分のやり方でやったのですが、ダメで怒られました(苦笑)。それでエンジニアに言われたとおりにやったら、今回はよかったです。蹴り出しは(小林)可夢偉選手よりもよかったかもしれないですけど。前の野尻(智紀)選手に詰まってしまった。その間に山本(尚貴)選手に抜かれてしまったんですけど、そのあとの位置取りで2台抜き返すことができて7番になれました」
淡々とセッションを振り返るその姿は、ルーキーとは思えない落ち着きぶりだ。1戦目と比べての手応えはどう違ったか。
「1戦目は参加しただけという感じでした。予選は17番で決勝はスタートできなかったので。それに比べれば今日はポイントも獲れましたし、2戦目にしては悪くはないかなと思いますが、もっと前に行きたいですね。やはり、チームメイトのニックは3位にいっているので。金曜日の状態だと僕の方が速かったのですが、今日の朝からコンマ2秒くらいニックに負けているので。その差を明日に向けて見つけられればチャンスはあると思います」
まだ2戦目だが、F3との違いも実感している。
「F3とは違いますね。F3は上位は決まっているけど、スーパーフォーミュラはみんなレベルが高いし、誰が勝ってもおかしくない。セットアップもコンディションに合わせるとか、細かいところを詰めていくのがすごく難しいです」
ルーキーふたりを並べながら、2戦目にしてダブル入賞を果たしたKONDO RACING。明日の決勝もこの勢いでどこまで行けるか。