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ニュル24時間:アウディ抑え、SCG-003Cがポール奪取。日本勢はトヨタがクラス2番手

2017年05月27日 10:22  AUTOSPORT web

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704号車SCG-003C
ドイツ・ニュルブルクリンクで開催されている『第45回ADACチューリッヒ・24時間レース(ニュルブルクリンク24時間レース)』は5月26日、公式予選2回目とトップ30予選が行われ、SP-Xクラスの704号車スクーデリア・キャメロン・グリッケンホウスSCG-003Cがポールポジションを獲得した。

 SCG-003Cは、アメリカン人ドライバーのジェフ・ウェストファールのドライブで8分15秒427のベストタイムを記録。ワークスサポートを受けるアウディチーム・ランドのアウディR8 LMSを0.675秒上回ってポールを奪った。

「限界までプッシュしていたし、(アタック中は)オーバーステアがひどかった」とウェストファール。

「僕たちの運命を分けるようなラップだった。1番最初のアタックもいい走りだったけど、このスポーツではそれを上回る会心の走りが生まれることがある」

「ここ数年ハードワークに従事してきたチームスタッフに報いることができたと思う。セッション開始前にブレーキバランスをアジャストしたのが効いたね」

「アタックラップ序盤はアンダーステア気味でタイヤのパフォーマンスを限界まで引き出す必要があった。アタック終盤は本当に限界の走りだったよ」

 ファステストラップを記録したことで、ウェストファールはチーム代表のジェームス・グリッケンホウスが設立した“グリッケンホウス・トロフィー”も手にしている。

 2番手グリッドはコナー・デ・フィリッピがアタッカーを務めたSP9クラスのアウディチーム・ランドの29号車R8 LMSが獲得。3番手にはロビン・フラインスのアタックでアウディチームWRTの9号車R8 LMSが続いた。4番手は22号車フェラーリ488 GT3だ。

 そのほかアウディ勢は10号車が5番手、28号車が9番手につけたほか、ワークスサポートから外れたフェニックス・レーシングの5号車も6番手となっており、予選レースからの好調を維持している。

 メルセデス勢の最上位は7番手につけたブラックファルコンの3号車メルセデスAMG GT3、ポルシェ勢はマンタイ・レーシングの59号車ポルシェ911 GT3Rの8番手が最上位だった。

■井口卓人「完全なクリアラップを取れた」。トヨタがSP3Tクラス2番手確保

 スバル/STIとTOYOTA GAZOO Racingが参戦しているSP3Tクラスは89号車アウディTT RS2が8分56秒560でクラストップタイムをマーク。

 TOYOTA GAZOO Racingの170号車レクサスRCは井口卓人がタイミングよくコースインして、まずは9分9秒台に入れ、さらに2秒台まで一気にタイムアップ。これで9分を切ってクラストップとなったLMSエンジニアリングのアウディTT RS2に続くクラス2番手を獲得した。

 アタック後、井口は「完全なクリアラップを取ることができた」と満足げな表情を見せたており、わずか1年でクラストップ争いに加わったレクサスRCの開発陣は、素晴らしい結果を残したと言えるだろう。

 予選1回目でクラストップにつけていた90号車スバルWRX STIは開始早々にカルロ・バンダムがコースインしてアタックをかけるが、後方から大排気量の車両に追いつかれて進路を譲らざるを得ず。前日よりタイムアップするも9分5秒台にとどまり、クラス3番手だった。

 そのほか日本勢では、佐々木孝太が乗り込むレクサスISF CCS-Rが総合75番手につけたほか、佐藤健介/下島洋介/瀬谷隆の245号車BMW M235i Racingが総合129番手、木下隆之も乗り込むTOYOTA GAZOO Racing Team Thailandの124号車カローラ・アルティスが総合131番手、梅本淳一と奥村浩一が乗り込む128号車ルノー・クリオRSが総合145番手、関豊の162号車BMW E90 325が総合150番手で予選を終えている。

 ニュルブルクリンク24時間は、現地27日の8時15分(日本時間15時15分)からウォームアップ走行が行われ、同日15時30分(同22時30分)に決勝レースがスタートする。