ホルヘ・ロレンソは、バルセロナ-カタルニア・サーキットで行われたMotoGPレイアウトの一部変更は「ホンダにとって有利」なもので、6月のカタルニアGPでドゥカティとヤマハは苦戦するだろうと考えている。
コースレイアウトの変更は、2016年の第7戦カタルニアGPにおいて、Moto2クラスのフリー走行中にルイス・サロムが高速右回りの12コーナーで転倒し、死亡した事故を踏まえて行われた。
2016年のカタルニアGPは予選・決勝をF1のレイアウトに変更して開催。左回りの10コーナーがより鋭角になったほか、事故があった12コーナーは使わず、代わりにF1が2007年から使っているシケインを通るコレイアウトとなった。
さらに長期的な策として、オフシーズン中にMotoGP用のシケインが追加された。これはF1が使う複合の14、15コーナーの手前に設けられ、これによりランオフエリアも拡大した。
ドゥカティ、ホンダ、アプリリアといくつかのサテライトチームは、今週はじめにバルセロナの新レイアウトでテスト走行を行った。ロレンソは走行後、変更はホンダにとって有利だとして、次のように感想を述べた。
「このシケインはドゥカティとヤマハにとっては厳しいが、ホンダは短くかつ機敏に回り込める」
「彼らは低速コーナーでは1速でずっと速く走るし、うまく回れる」
「最終セクターはホンダにとって有利になった。彼らの方がコンマ3秒速く走れるだろう」
「そこ以外では、僕たちは大丈夫だ。彼らとかなり似た走りができる」
ロレンソのチームメイトであるアンドレア・ドビジオーゾは、新たなシケインを「走るにはあまりよくない」と評した。だが、これで前のレイアウトより安全になったことについては運営者が「正しい決定をした」からだと同意した。
レプソル・ホンダのマルク・マルケスも、テスト中に自分を含む多くのライダーがここでクラッシュしたにもかかわらず、変更されたレイアウトが良いと認めた。
水曜日のテスト走行後、マルケスは「面白いシケインだ。今日はあそこで多くのクラッシュがあったね」と語った。
「僕は1回クラッシュした。すごく低速でのものだ。だけど、あそこでダニ(・ペドロサ)をはじめ多くのライダーたちもクラッシュしていた」
「あそこではまったく異なるテクニックが要求される。1パターンのスピード、1種類のコーナーが続いて、その後にまったく違うコーナーが現れるんだ」
「正直に言って、僕は好きなコーナーだ。自分でも不思議なんだけど、好きだね」