VSR Lamborghini SC Junior Team 2017年5月18日
FIA-F4第5&6戦(オートポリス)レビュー
テクニカルコースに苦戦するも上位進出への道が見え始める
■大会概要
開催地:熊本県・オートポリス・インターナショナル・レーシングコース(1周:4.674km)
開催日:2017年5月20日(土)~5月21日(日)
■大会結果
・19号車:アカシュ・ゴウダ
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第1戦予選:20番グリッド
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第2戦予選:19番グリッド
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第1戦決勝(規定周回数:13周、最大30分間):リタイア
5月21日(天気:晴れ/路面:ドライ)第2戦決勝(規定周回数:13周、最大30分間):16位
・63号車:金澤力也
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第1戦予選:19番グリッド
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第2戦予選:18番グリッド
5月20日(天気:晴れ/路面:ドライ)第1戦決勝(規定周回数:13周、最大30分間):15位
5月21日(天気:曇り/路面:ドライ)第2戦決勝(規定周回数:13周、最大30分間):17位
■大会レビュー
2017シーズンのFIA-F4シリーズ第5&6戦は5月20~21日、熊本県のオートポリス・インターナショナル・レーシングコースで31台の参加により開催され、VSRランボルギーニ・スクアドラ・コルセ・フォーミュラ・ジュニア・チーム(VSR Lamborghini Squadra Corse Formula Junior Team)は、開幕からの2ラウンド同様、63号車金澤力也(かなざわりきや/20歳)とインド人ドライバー、19号車AkashGowda(アカシュゴウダ/18歳)を起用する2台体制で挑みました。
5月18日(木)から始まった公式テストセッションは、初夏と言える晴天のもとで始まりました。オールドタイヤでのベースセッティングの確認、両ドライバーともにオートポリスでの初レースのため、事前のシミュレーショントレーニングと実際のコースでのドライビングとの整合を進めました。
19日(金)は45分間のセッション2回において予選シミュレーションを行ないました。今回のレースウィークから指定タイヤが変更されましたが、新品タイヤのグリップの初期低下率が大きく、おいしい部分が非常に短いことが判明。
前方がクリアなコースポジションでアタックラップを走り、タイヤパフォーマンスが低下する前の4周以内にベストラップとセカンドベストラップをマークしなければなりません。
両ドライバーともにニュータイヤの感覚をしっかりと把握することはできましたが、タイム的には満足できるレベルではなく、セッティングのみならず、ドライビング面もさらに調整して予選に備えました。
そして迎えた20日(土)の予選。午前中にSGTマシンの公式練習が行なわれたため、路面のラバーグリップが変化していることを考慮したセッティングでアタックに挑みました。金澤はアタックラップ中に遅いマシンに引っ掛かってしまい19番手(セカンドベストは18番手)どまり。
ゴウダもアタックラップに入ったところで、コースインしてきたマシンに引っ掛かり、20番手(セカンドベストは19番手)となり、本来のポテンシャルを発揮し切れないグリッドポジションとなりました。
予選終了から4時間を過ぎても気温と路面温度に大きな変化はなく、レース中のタイヤパフォーマンスダウンを考慮したセッティングに変更して13周の決勝第1レースに臨みました。両ドライバーともにスタートをうまく決めて1コーナーへ。ここでゴウダが大きくアウト側へ膨らみ、ポジションダウンして21番手へ後退。
金澤は3ポジションアップの16番手でオープニングラップをクリアしました。ラップタイムが上昇してこないゴウダは、強いアンダーステアに苦戦を強いられていました。
前方マシンの脱落によって21番手までポジションアップしたものの、10周目を終了した時点でピットインし、リタイアすることになりました。
一方、金澤は安定したペースで走行を続け、15位でゴールを迎えました。
ロガーデータを分析し、ゴウダのアンダー発生状況に対処するセッティング変更を施して、21日(日)の決勝第2レースに備えることにしました。朝一番のレースとあって、前日より気温と路面温度は若干低いものの、第1レースで使用したタイヤのパフォーマンスダウンを考慮し、セッティングをさらに微調整して13周レースに挑みました。
19番手グリッドから最高のスタートを決めたゴウダが2ポジションアップ。一方、金澤はグリッド上でクラッチが完全に切れない状況に陥り、なんとかスタートは切れましたが、1ポジションダウンしてオープニングラップをクリアしました。
レース折り返しの7周目にはゴウダ15番手、金澤16番手へとポジションアップ。その後、第1レースを走行できず、タイヤライフが十分に残っていたマシンに両ドライバーとも抜かれ、ゴウダ16位、直前を走るチームメイト、ゴウダに果敢にアタックを掛け続けた金澤は17位でフィニッシュしました。
FIA-F4第7&8戦は7月22(土)~23日(日)に宮城県のスポーツランドSUGOにて開催されます。
■コメント
・19号車:アカシュ・ゴウダ
「水曜日のプライベートテストセッションは走らずにコースサイドでライバル達の走りをじっくりと観察することとチームスタッフからのライン取りのアドバイスも含めて、とても勉強になり実際の走行で生かすことが出来ました」
「このFIA-F4マシンならではのコーナリングテクニックについて、今回のレースウィークで掴めたのが大きな収穫でした。次のSUGOはキャラクターの異なるコースレイウトで、体力面も要求されますので、このインターバル中にしっかりとフィジカルトレーニングをして、最低でも予選でトップテン、そして2レースともにトップテン以内でポイント獲得を目指します」
・63号車:金澤力也
「水曜日のプライベートテストから走り始め、予選までに大きなミスもなくマシンセッティングも進められました。しかし、その予選で引っ掛かってしまったのは、本当に残念でした。また、第2レースのスタートでのクラッチトラブルも次回からは冷静に対処できるようにスキルアップしたいと思います」
「次戦のSUGOはFIA-F4でのレース経験もあり、攻めがいのある得意としているコースです。予選でのベストテン入り、ポイント獲得を目指して、自分とタイヤとマシンのポテンシャルを最大限に発揮できるように、体力面も含めて準備万端でSUGO戦に臨みたいと思います」