第5戦フランスGPでダニ・ペドロサと接触したカル・クラッチローは、ペドロサの体重が軽かったことが、彼との接触で転倒しなかった要因だと考えている。
フランスGPの決勝レースでクラッチローは4番手、ペドロサは13番手からスタート。ペドロサは1周目で7番手と大きく順位を上げた。
ペドロサはホームストレートに飛び出す前にドゥカティのアンドレア・ドビジオーゾと接戦を繰り広げた。
そして28周中11周目の終盤、ペドロサは6コーナーでクラッチローを押しのけて5番手に浮上する。
クラッチローはペドロサが押しのけたことに関しては寛容な一方、ペドロサの体重が軽かったことが転倒つながらなかったと考えている。
クラッチローの体重が70kgに対してペドロサの体重は51kgで登録されている。この事実が逆だった場合、結果を異なったものになっていたとも語った。
「それがレースなんだ」とクラッチローは次のように接触の瞬間を振り返った。
「僕はまったく怒っていないし、正直なところ彼はイン側で後ろの方にいたから多分僕が見えていなかったんじゃないかな」
「それに僕はたしかに膨らんで走っていた。かなり膨らんだんだ。僕のコーナリングスピードはスローで、フロントタイヤのせいで膨らんでしまった」
「もし僕があの衝撃で彼に当たっていたら、彼はとても軽いから転倒してしまっただろう。だから次のレースで何が起こるか見なきゃならないだろうね」
クラッチローはその後、ペドロサの後方から追い上げてきたドビジオーゾにかわされるが、ドビジオーゾに食らいつき接戦を繰り広る。
残り7周を残してクラッチローがドビジオーゾをかわしたが、ラスト3周でドビジオーゾに先行を許した。
バレンティーノ・ロッシの終盤の転倒により、ドビジオーゾが4位でフィニッシュ。クラッチローはよりハードなフロントタイヤでマシンの状態を好転させるのに苦戦した後、シーズン3度目のトップ5入賞を掴んだ。
「僕は曲がれなかったからダニを先に行かせたんだ。そして、そのあとにドビがかわして行った。その結果難しいレースになったよ」とクラッチロー。
「あと10周というところで、盛り返して攻めに入れると思ったけど、ドビに捕まった。彼のペースはとてもスローだったんだ」
「ドビを追い抜いたあと、彼はどうにか僕を追ってきたんだ。でもスリップストリームに入るとかなりのタイムを稼げることを僕は知っている」
「彼は僕の前にいたときは1ラップあたり0.6秒失っていた。その後、僕の後ろについて追ってきた時、その0.6秒を取り戻していたんだ。ただスリップストリームに入っていただけでね」
「それから彼は最後に(エンジン設定の)スイッチを押してロケット加速をし、バックストレートで猛攻撃をしかけてきた。それでおしまい、万事休すだった」
「でも僕は完走できて嬉しいよ。目標はトップ6位入賞で僕たちは5位でフィニッシュした」
「もし僕がもっとプッシュする必要があったなら多分できていた。でも完走する必要があると思ったんだ」