スーパーGT第3戦『SUPER GT IN KYUSHU 300km』が大分県のオートポリスで開催。熊本地震の影響により2016年のシリーズ戦が中止となってしまったため、2年ぶりの開催となる。
今回の舞台となるオートポリスは阿蘇の外輪山に位置し、地形を生かしたコースレイアウトは高低差が大きく、非常にチャレンジングなサーキットとして名高い。また、標高の高い位置にあるため、予期せぬ天候不順なども起こりやすいこともこのコースの特徴となる。
DIJON Racingにとって、オートポリスは過去2013年に予選最上位(クラス2位)を記録した相性の良いサーキット。Takamori博士と田中勝輝がその再現を果たすべく、オートポリスの攻略に挑んだ。
■5月20日(土) 公式練習
好天に恵まれたオートポリス。9時より行われた公式練習ではまずTakamori博士がコースイン。Takamori博士自身、2年ぶりのオートポリスでの走行となるため、コースコンディションを確認しながら慎重に周回を重ね、マシンに問題がないことを確認しながら計測5周を行って、田中選手にドライバー交代する。
今回の決勝レースは田中選手スタートを予定しているために、マシンのセットアップもいつもとは異なり田中選手主体で進めることに。田中選手は徐々にペースを上げていき、早々に1分50秒を切る1分49秒418をマークし、順調に周回を重ねてゆく。
セッションも後半に差し掛かり、ふたたびTakamori博士に交代し、マシンのセットアップを確認。計測1周目3コーナーでまさかのコースオフ。
マシンバランスが著しく悪く、急激にコントロールを失ったTakamori博士は、マシンをコントロールする術無くグラベルにはまってしまう。自力での脱出ができなくなり、セッションは赤旗が提示され一時中断となってしまう。
コースオフによるマシンのダメージは無かったものの、マシンバランスの悪さと大量の砂利がマシンに紛れ込んだため、植毛GT-Rから大量の砂利を取り除く為にピット作業で30分が費やされた。
Takamori博士のアドバイスでマシンセットを大幅に変更し、セッション最後となるGT300専用走行枠は田中がドライブする。
マシンのセットアップ変更は効果的に働き、田中選手は楽々と1分48秒台を連続でマークし、最終周回には1分48秒008までタイムを短縮することに成功した。
■5月20日(土) 予選Q1
午前中から変わらず強い日差しが照りつけ、気温も30℃を超え、初夏を思わせるコンディションの中、14時より予選Q1セッションが行われた。
今回の予選Q1は田中選手がアタックドライバーを勤める。セッション開始直後からライバル勢が続々とコースインするなか、コースの空いているタイミングでアタックを行うべく、しばしピットで待機することに。
コース状況が落ち着きだしたのを見計らってコースインするも、間も無く発生したクラッシュ車両を回収するため、赤旗が提示されセッションは中断。田中はふたたびピットに戻ることに。
田中は再度コースインし、計測1周目には、1分48秒104をマークする。さらにタイム短縮を狙ってアタックを続行するもタイム短縮は果たせず、結局計測1周目にマークしたタイムがベストタイムとなり、GT300クラス27位でQ1敗退となった。
■5月21日(日) 決勝レース
予選日よりも曇が多いものの、引き続き好天に見舞われた決勝日。1万人を超える観衆のなか、パレードラップ、フォーメーションラップを経て、14時07分に第3戦のスタートが切られた。
今回のスタートドライバーは田中選手が担当。序盤からコースの至る所でGT500、GT300入り乱れての激しいバトルが展開され、非常に難しいレース展開となる。
ロングスティントを担当する田中はコンスタントに周回を重ね、31周目にはGT300クラス10位までポジションを回復する。
その後、38周を終えてピットイン。レースも終盤に差し掛かり、残りのスティントをTakamori博士へ託す。ピットアウト後よりスパートをかけたTakamori博士は44周目に360号車GT-Rを、そして51周目に2号車ロータスをパスし、順位を徐々に上げていった。
しかしチェッカーまであとわずかというところでタイヤのグリップが急激に落ちだし、ペースを大幅に落とさざるを得なくなってしまい、Takamori博士はチェッカーを受けることを最優先に頭を切り替え、ペースを落として走行し、GT300クラス21位でフィニッシュ。開幕戦から3戦連続の完走を果たした。
次戦は7月22日~23日に宮城県のスポーツランドSUGOで開催されるシリーズ第4戦『SUGO GT 300km RACE』となります。引き続き皆様のご声援を賜りますよう、宜しくお願い致します。