アレイシ・エスパルガロは、移籍先のアプリリアで5レースを終えたところでMotoGPのランキング14位という順位にいるのは、持っているポテンシャルからすると「不本意」だと感じている。
エスパルガロは2017年シーズンにスズキからアプリリアに移籍。2016年の開幕に登場して以来大幅に改善されたアプリリアのMotoGPマシン、RS-GPに乗っている。
マシンは特に加速の点で、まだエンジンパフォーマンスが不足しているものの、リヤタイヤをそれほど傷めない特徴があり、カタールでの開幕戦でエスパルガロが、ホンダのマルク・マルケスとダニ・ペドロサのすぐ後ろの6位でフィニッシュする助けになった。
しかしエスパルガロはその後、第2戦アルゼンチンGPのレースでクラッシュ、第3戦アメリカGPではフロントタイヤに悩まされ、第4戦スペインGPでは9位に終わった。
トップ6位に復帰の可能性もあった先週末の第5戦フランスGPでは、エスパルガロはホルヘ・ロレンソに迫る一方でエンジンの不具合に泣き、ランキングは今までのポイントから14位となった。
不具合はアプリリアの開発努力の代償なのかと聞かれたエスパルガロは「そうなのかもしれないけど、僕たちはファクトリー体制だから、ファクトリーとしてふさわしい仕事をする必要がある」と述べた。
「だから改善していかなければ。僕はアプリリアがファクトリー体制だから移籍してきた。もしそうでなければ、サテライトチームへ行っていただろう」
「だからアプリリアにいる。皆にファクトリー体制として仕事をしてもらいたいから、僕はこのチームに来たんだ」
「僕たちはすごいことをしている。選手権のランキングは不本意だけど、アメリカを除けば僕たちは常にトップ8位やトップ6位を争っていた。素晴らしい結果だけど、ただ運に恵まれなかった」
「(フランスGPのレース中盤で)僕はロレンソの後ろ5秒差に迫っていた。そして1秒差にまで縮まったときに、エンジンが止まったんだ。もう一度アプリリアをトップ6位にすることができたのに、残念だよ」
第5戦フランスGPで初表彰台を獲得し、現在ランキング5位のテック3のルーキー、ヨハン・ザルコを筆頭に、7人のサテライトチームのライダーが現在エスパルガロより上の順位にいる。
しかし元スズキのエスパルガロは、アプリリアへの移籍もプロジェクトの軌跡にも満足していると語った。
「これは僕の下した決断だ。僕の決断はアプリリアに加わることだった」とエスパルガロは語った。
「持っているものすべてを差し出し、今までの人生にないくらい仕事をし、集中している」
「僕はクルーチーフのマルコ(・エッシェンバッハー)と多くの時間を過ごした」
「セッションが終わるたびにたくさんのミーティングをして、アプリリアを改善しようとしている。僕は自分の決断に満足しているよ」
「もし僕がテック3やドゥカティのサテライトチームのマシンに乗ったら、表彰台を争っているかもしれない」
「でも僕には選択肢があって、その中からアプリリアを選んだのだし、後悔は一切していない」
「僕はだいたいのことに満足している。でも僕たちにはもう少し幸運が必要なのは間違いないね」