早いもので今週末5月26日は4回目のプレミアムフライデー。ただ、早く帰れる人はまだまだごく少数のようだ。
スリーエムジャパンは5月24日、プレミアムフライデーに関するアンケートの結果を発表した。調査は3月7日~8日、25~45歳の正社員男女761人を対象にインターネットで行った。
「プレミアムフライデーしても他の日に残業」
プレミアムフライデーの導入状況を聞くと、初回2月の実施率は5.1%。翌月以降の導入が決定している人の割合と合わせても7.9%と全体の1割に満たない結果となった。
また「プレミアムフライデーを楽しむために業務改善が必要だと思う」と感じている人の割合は64.3%にのぼっている。その理由を聞くともっとも多かったのが「仕事が溜まり、他の日に残業することになるから」(52.3%)だった。次いで「月末の金曜日は忙しい時期だから」(36.5%)、「求められている仕事が実現できなくなるから」(30.0%)、「他の日に業務が集中し、対応力が低下しそうだから」(同)と続く。
「月末の金曜日」という時期的な理由も挙がっているが、業務量やキャパシティに起因する理由が目立っている。その対応ができていないため、企業での導入が進まないのだろう。
約9割が「会議で結果を出す工夫をしていない」
「業務改善が必要だ」と回答した400人にどのような改善は必要かと聞くと1位が「業務の簡素化・効率化」(68.0%)となった。理由としては、
「仕事のマニュアルが複雑なため、余計な時間がかかる。もっと簡単に、誰でも同じ仕事をこなせるように簡素化する必要がある」(33歳男性)
「資料のための資料や実績管理など、使うかわからないデータを毎月出す作業がある」(32歳女性)
と、無駄なことが多すぎるという声が上がっている。2位は「業務フローの見直し」(51.0%)。31歳女性は「昔ながらのやり方にこだわらずに、現状を改革することが必要」と回答している。3位は「会議の簡略化・効率化」(41.5%)で、
「議題、目的、有効性、結果を明確にした会議ができていないため、会議時間が長引く」(40歳男性)
という不満も。実際74.0%が「会議時間を短縮する工夫をしていない」、86.5%が「会議で結論を出すための工夫をしていない」と答えており、会議を無駄だと思うのももっともな結果となった。
一方「会社で会議短縮のために工夫している」「会議で結論を出すために工夫している」と回答した人にどのような取り組みを行っているかを聞くと、両方「会議で使う資料を事前に参加者に共有」(時間短縮の工夫42.3%、結論を出す工夫46.3%)が最多となった。
時間短縮するためには2位「会議のアジェンダを用意」「議題ごとに時間を区切り進行」(同35.6%)も有効だろう。結果を出す工夫については2位「発言しやすい空気をつくる」(40.7%)、3位「説明を分かりやすくする工夫をする」(31.5%)と続いた。
プレミアムフライデーの導入かを本格的に実現するためには、「他の日にしわ寄せがいかないようにする」ための業務改善が必要だ。ランキングで出た「業務の簡潔化・効率化」「業務フローの見直し」「会議の簡潔化・効率化」の実行は有効策だろうが、どれだけの企業が実行するつもりがあるのだろうか。