バレンティーノ・ロッシは、モビスター・ヤマハ・MotoGPのチームメイト、マーベリック・ビニャーレスが第5戦フランスGPの最後2周でショートカットをしたことで、“少しごまかされた”と感じている。
フランスGPでの優勝争いはロッシがトップを守り続けているビニャーレスを3周を残すところで追い抜き、終盤ではヤマハ勢のふたりの一騎打ちに絞り込まれた。
ロッシはビニャーレスを振り切る事ができず、8コーナーで走行ラインを膨らませた際にビニャーレスに先行を許してしまった。その後ロッシは最終ラップの11コーナーで転倒を喫した。
最後から2周目でビニャーレスは、ロッシを追う間に9コーナーから10コーナーのシケインをショートカットし、タイムをそれほど犠牲にせずコースに復帰した。
ロッシは、もしその後も逃げ切ることができていればレースをリタイアすることになる過ちを避けることができていたと考えている。
「僕は見なかったけど、彼はコースをショートカットして僕をごまかしたんだ」とオースティンでヨハン・ザルコと争った際、ショートカットをしたとして0.3秒のペナルティを科されたロッシが語った。
「僕はとても速いラップで走っていた。1分32秒3だと思う。でも彼はセクター3でショートカットし、僕に少しアドバンテージがあった時に追いついてきた」
「もし僕がコンマ4秒先にフィニッシュラインを通過していたら、ミスを犯していなかったかもしれない」
「でもルールはこうなんだ。いずれの場合でも僕は間違いを犯したというわけだ」
膨らんで走った後にビニャーレスに追いつこうとしたことを後悔しているかと聞かれロッシは次のように答えた。
「勝てると感じる日があったら、勝ちに行かないといけないんだ。そうでなければ心穏やかでいられない」
「フランスでは勝てると感じて勝負に出た。ばかげたミスだったけどいい週末だったよ。なぜならこのマシンでこんなに強かったことはなかったからね」
ビニャーレス、ショートカットでタイムを失った
ビニャーレスはショートカットからは何もアドバンテージを得ていなかったと、イギリスのテレビ番組、BT Sportのインタビューで述べている。
「ショートカットした時、僕は多くのタイムを失った。なぜなら僕はバレンティーノのすぐ後ろにいたのに0.5秒も遅れたんだ」
「なにも変わらなかった。だって前よりよほど(ロッシに)遅れてやっと(最終ラップに)入ったんだから」