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Audi Team Hitotsuyama スーパーGT第3戦オートポリス レースレポート

2017年05月23日 13:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

Hitotsuyama Audi R8 LMS
Audi
Team Hitotsuyama

Press release - 2017.0522 - 004
22/05/2017

Race Report

2017 AUTOBACS SUPER GT
Round-3 / SUPER GT IN KYUSHU 300KM

Hitotsuyama Audi R8 LMSが13位完走。
後半追い上げるも、不運が響きポイント圏内には届かず。

 Audi Team Hitotsuyamaは、2017年5月20日、21日、大分県のオートポリスで開催されたSUPER GT第3戦「SUPER GT IN KYUSHU 300KM」を13位で完走しました。不運の影響が残り、後半の追い上げにもかかわらずポイントには届きませんでしたが、次戦への希望をつなぐ走りを見せることができました。

 2016年4月に発生した熊本地震により、昨年はオートポリスでのレースは中止となりました。旧型で戦った2015年は5位入賞を果たしており、テクニカルコースのオートポリスは現行のAudiR8 LMSにとっても相性が良いとされるだけに、Audi Team Hitotsuyamaは期待を胸に、1周4.674kmを65周で戦うレースに臨みました。

▱予選
 5月20日、オートポリスは青空が広がる好天に恵まれました。夏を思わせる日差しにより、予選が始まる13時30分には気温26℃、路面温度46℃というコンディションに。これを見越してダンロップが新タイヤを用意したこともあり、好タイムが期待されました。

 Q1、Q2の2段階で行われるノックアウト方式の予選は、リチャード・ライアンがQ1を担当しました。ここでHitotsuyama Audi R8 LMSに異変が。ライバル勢が1分45秒台、上位5台にいたっては1分44秒台のベストタイムをマークする状況で、ライアンのドライブするAudi R8 LMSは1分46秒360と、思ったほどペースが上がらないのです。

 実は当日午前の公式練習でもタイムが伸びなかったHitotsuyama Audi R8 LMSは、タイヤの内圧が上がらないというトラブルを抱えていたのです。予選後、内圧の指示を誤ったことが判明しましたが、時すでに遅く、19番手に留まったHitotsuyama Audi R8 LMSは、Q2進出はなりませんでした。

予選結果
P1 #25 VivaC 86 MC 松井孝允/山下健太
P2 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人/山内英輝
P3 #5 マッハ車検 MC86 GTNET 坂口夏月/藤波清斗
P19 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/柳田真孝

▱決勝
 決勝日の5月21日も好天に恵まれたものの、前日に比べて雲は多く、14時の気温は22℃に留まりました。タイヤの内圧が上がらないという状況は解消されたものの、内圧が低いまま前日のQ1を走り続けたタイヤはダメージを受けていることも考えられます。このタイヤをスタートで履かなければならないことから、チームは第1スティントを短めに、第2スティントを長めにする作戦をとりました。

 スタートを担当したのは柳田真孝。Audi Team Hitotsuyamaに加入以来はじめてのスタートドライバーを託された柳田に、チームは序盤から攻めの走りを指示しました。ローリング方式のスタートを確実に決めた柳田がポジションアップを狙ってプッシュしようとした矢先の4周目、最終コーナーでGT500とGT300のマシンクラッシュが発生しセーフティカーが導入。13周目にレースは再開され柳田のペースも徐々に上がりますが、混雑したコース上でポジションを上げるにはいたらず、28周目が終わったところで、ステアリングをライアンに委ねます。

 ここでAudi Team Hitotsuyamaに不運が降りかかります。隣接するピットのマシンが直前にタイヤバーストに見舞われスロー走行、Audi Team Hitotsuyamaのピット真横に斜めにマシンを停めてしまったのです。これにより、Hitotsuyama Audi R8 LMSも斜め停めでのピット作業を余儀なくされ、さらにピットレーンにマシンを押し戻さなければならなくなってしまいました。ここで10秒以上をロスすることになったのです。

 ライアンは第2スティントの前半でやや抑え気味に、そして後半でスパートをかけるという作戦。ダンロップタイヤとのマッチングも良好で後半にはベストラップを更新していきました。トップ争いを演じるマシンを除けば、ライアンのペースは先行するドライバーたちよりも明らかに早く、59周が終わった時点で15位、そして、最終ラップの60周目には2台をパスして13位でレースを終えています。

 次戦は2017年7月22日、23日、宮城県のスポーツランド菅生で開催されます。Audi R8 LMSとは相性の良いテクニカルコースだけに、上位入賞を狙ってレースに臨みますので、皆様のご支援、ご声援をお願いいたします。

決勝結果
P1 #25 VivaC 86 MC 松井孝允/山下健太
P2 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口卓人/山内英輝
P3 #55 ARTA BMW M6 GT3 高木真一/ショーン・ウォーキンショー
P13 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/柳田真孝

チーム代表 一ツ山亮次のコメント
問題なく走っていればトップ5は獲れたはずの予選でしたが、チームのミスでタイヤの内圧設定を誤り、全然タイムが上がりませんでした。それが最後まで響いてしまいました。決勝スタートは、今回初めて柳田に任せましたが、すぐにセーフティカーが導入されてしまったため、柳田はタイヤの“おいしい”ところを使えず、また、あの渋滞のなかではポジションアップは難しかった。それでもラップタイムは安定していて、前を行くライバルよりも速かったので、柳田は自分の仕事はしっかりと果たしてくれました。

ピットストップの不運はどうにもなりませんが、もしこれがなければポイントが獲れたと思うと残念で仕方ありません。ただ、その後のライアンの追い上げは良かった。ピットでのロスにより、一時的にはかなりポジションを落としてしまいましたが、終盤にはタイヤが厳しくなった前方のライバル数台より1周あたり4~5秒速かった。ライアンは最終ラップに2台オーバーテイクしてきました。この怒涛の追い上げが次につながると考えています。

次の菅生のレースまでは2カ月近い時間がありますが、6月に菅生と鈴鹿で開催される2回のテストで走り込み、タイヤとセッティングの方向性をしっかり決めることができれば、良い結果につながると思います。次の菅生はテクニカルコースということで、Audi R8 LMSとの相性は悪くないはずですので、最低でもトップ6を狙っていきたいですし、表彰台獲得も十分あると思っています。