2017年5月23日
プレスリリース
ポルトガルでクレイグ・ブリーンが目標を達成
2017年のWRC世界ラリー選手権第6戦ラリー・ポルトガルは最終日、ファフェの周辺を走行。クレイグ・ブリーン/スコット・マーティン組は総合5位と、シトロエン・トタル・アブダビWRTの最上位でこのイベントをフィニッシュしました。
シーズン第6戦となったこのイベントでは、シトロエン・トタル・アブダビWRTからエントリーした4台すべてのシトロエンC3 WRCが完走を果たしています。
2日間の長いレグを終えた後、迎えた最終日は設定距離が短く、途中にサービスを挟むことなく4本の短いステージで構成されました。
名門ステージであるファフェは2回走行し、その2回目はボーナスポイントのつく“パワーステージ”として指定されました。
◆シトロエン・トタル・アブダビWRTの各クルーは、それぞれに目標を掲げてこの最終日に臨みました。ブリーンは、トップ5圏内を維持。ステファン・ルフェーブル/ギャビン・モロー組、ハリ・アル‐カシミ/クリス・パターソン組、クリス・ミーク/ポール・ナゲル組は、経験を重ねデータを収集することに重点を置きました。
◆今回のポルトガルでブリーンが苦戦したのは、経験の少なさという点でした。ライバルたちとは異なり、この日のステージに初めて挑戦します。ブリーンと後続との差は大きく開いていたことから、腰を据えて特色をつかむことができました。
◆ミークは最終日の午前中、シトロエン勢で最速のペースを披露しました。特に、Montim(SS18)では、SS2番手のタイムをマークし、その速さを証明しました。
◆ルフェーブルと同じく走行順で苦しめられたアル‐カシミには、パワーステージで波乱がありました。最も豪快なジャンプを見せたアル‐カシミのシトロエンC3 WRCは、溝の外にはじき出されながらも、フィニッシュラインを超えたのです。
◆ブリーンはこの最終ステージで、モンテカルロ、スウェーデン、ツール・ド・コルスと同じく5位でのフィニッシュを飾りました。クルーは、ドライバーズ/コ・ドライバーズ選手権で、それぞれ7位につけています。
◆次戦のWRCは第7戦ラリー・イタリアです。地中海に浮かぶサルデーニャ島を舞台に、6月8~11日に開催されます。
チームコメント
■イブ・マトン(シトロエン・レーシングチーム代表)
「このラリーにほぼ初めて参戦したクレイグとスコットが5位に入ったことで、まずまずのリザルトが得られました」
「初日は、チームの2クルーが上位争いを展開しており、私たちのパフォーマンスのレベルも喜ぶべきものだと思います。我々は次戦に向けて集中していかなければなりません」
■クレイグ・ブリーン
「今季は5位が定位置になりそうですね! 今週末もいい内容でした。金曜日は上位レベルの速さが出せていましたし、SS7で石にヒットしてダンパーを破損しなければ、総合順位でもトップにつけていました」
「残りの2日間は、上位陣と競り合うペースを出すのに少し苦戦しました。色々な要素がありますが、一番大きなことは、このステージでの知識が少なくスタート順も厳しかった点だと思います。次戦は、さらによくなるよう努力を続けていきます」
■ステファン・ルフェーブル
「今回のラリーで目指していたリザルトには届きませんでした。このラリーに向けては、特に念入りに準備を進めてきましたが、金曜日の午前に転倒を喫してしまいました」
「その後は、できる限り多くのステージを走り切って成長を重ねる努力をしました。私たちの走行順では、本領を発揮することは難しかったと思います」
■クリス・ミーク
「最終日は、上位陣と近いリズムを取り戻してラリーを終えることができました」
「初日以降は、自分たちのパフォーマンスレベルはあまりよくなかったように思うので、その理由を解明していかなくてはなりません。この後も努力を続けて、自分に関しては小さなミスをなくしていかなくてはなりません」
■シェーン・カリッド・アル・カシミ
「ファフェの2回目の走行では、ジャンプでかなり怖い思いをしました! 1回目の走行よりも速度を上げていきたいと思ったのですが、明らかに高すぎました……。」
「いずれにしても、シトロエンC3 WRCでの初ラリーをフィニッシュできたことを、うれしく思います。ポテンシャルを引き出すためには、もっと走行距離をこなす必要があります」