2017.05.21 - SUPER GT第3戦 オートポリス・決勝
SUBARU BRZ GT300、0.091秒という僅差で2位
オートポリス(大分県日田市)で5月21日(日)に行われたSUPER GT第3戦『SUPER GT in KYUSHU 300km』において、予選2番手からスタートしたSUBARU BRZ GT300(井口卓人/山内英輝)は、首位と0.091秒差という僅差で2位表彰台を獲得しました。
初日のトラブルを乗り越えて表彰台へ
快晴のもとスタートを迎えた第3戦。前日よりも気温、路面温度ともに低いなかでレースは幕を開けました。スターティングドライバーを務めるのは山内です。スタート前のウォームアップ走行でSUBARU BRZ GT300はトップタイムを記録しており、好結果に期待が高まります。
レースは14時にスタート。山内は抜群のダッシュを見せ、首位の25号車を追って後続との差を広げていきます。5周目に発生したアクシデントでセーフティカーが導入され、そのマージンはなくなってしまいます。再スタート後も山内は集中力を維持し、好調なペースで走行。後続を引き離しながら周回を重ねますが、なかなか首位を追い抜くまでには至りません。
SUBARU BRZ GT300は32周を終えてピットインし、ステアリングは山内から井口へと託されます。チームは無駄のないタイヤ交換作業をこなし、直接のライバルである25号車の前に井口を送り出すことに成功します。
後を受けた井口は、6番手でコースに復帰。アウトラップで25号車に先行されるものの、チームの期待に応えるように力走を披露、46周目にはライバルを鮮やかにオーバーテイクするシーンもみせました。
その後も次々と現れる周回遅れのマシンをかわしながら、逃げる25号車を最後まで追い詰めます。最終ラップで2台の差は一気に縮まり、SUBARU BRZ GT300はわずか0.091秒差での2位を獲得しました。チームの表彰台獲得は、2016年第6戦の鈴鹿サーキットで優勝して以来です。
今回のレースで進化すべきところが見えた
チーム総監督の辰己英治は、「ドライバーとしては悔しいレースでしょうが、開幕戦、第2戦と比べれば、良しとできるところなのではないでしょうか。前戦までのような状況から脱することができたのは、やはりチーム全体で手にした結果だと思います。その反面、今回のレースで進化すべきところが見えた感じですね。もっとクルマとしての完成度を追求していかなければならないと思います。次戦のスポーツランドSUGOは今回の反省を活かして勝ちに行きたいですね」と、今回のレースを振り返りました。
すでにいくつも改良のアイデアはあると語っており、今後行われるテストでは、マシンのさらなる進歩が期待されます。
スタートを担当した山内は、レースについて良い部分も課題もあると語ります。
「悔しいレースでした。25号車と走って僕らに何が足りない部分を感じましたね。まだ実力では勝てないなと。ラップタイムで向こうを上まわり、差を拡げなければ井口選手にトップで交替できませんから。ただ、そのなかでもレース展開など良い部分はありましたし、チームもピット作業でライバルの前に出してくれました。そういう部分をもっと活かせるように頑張りたいと思います」
井口はオートポリスで2度目の表彰台獲得です。
「九州の皆さんの前で面白いレースが見せられたかなと思います。初日の午前中はどうなるかと思いましたが、チームの懸命な修理と山内選手のQ1アタックで、チームの一体感が出ましたね。今日のレースでも、チームがいい位置でピットから送り出してくれたので、自分の担当するスティントでいい流れを作れました。勝つことはできませんでしたが、開幕戦からの流れを考えれば、非常に大きな一歩です。この後のテストでしっかり走り込んで、ライバルとの差をどうやって詰めるか考えていきたいと思います」
次戦のSUPER GT第4戦は、スポーツランドSUGOで7月22日(土)と23日(日)に開催されます。第4戦までの間に行われるテストでさらなる進化を果たし、優勝を目指し準備万端で臨むSUBARU BRZ GT300への応援をよろしくお願いいたします。