5月21日、オートポリスで決勝レースが行われたスーパーGT第3戦で、GT500クラス2位を獲得したKEIHIN NSX-GTの塚越広大と小暮卓史、3位を獲得したRAYBRIG NSX-GTの山本尚貴と伊沢拓也が戦いを振り返った。
KEIHIN NSX-GT
塚越広大
「表彰台に乗りたいとは思っていましたけど、実現できるとは思っていませんでした。クルマを直してくれたメカニックに感謝していますし、小暮(卓史)さんには大きな“貸し”ができたと思います(笑)」
「本当にクルマ(のフィーリング)はよかったですし、序盤にセーフティカーが入ったことにも助けられました。前半、小暮さんが硬めのタイヤを履いてくれたので、僕がいいタイヤで後半スティントに行けたのも良かったと思います。ただ、最後はガス欠で止まりそうでしたけどね。ファイナルラップの1周前からアクセルを全開にできませんでした」
「正直、勝てたイベントだったとは思うので、次こそは勝たないといけないと思います」
小暮卓史
「(予選では)Q2につなげていればポール争いをできていた思います。(クラッシュした)状況としては攻めすぎたことによるスピンです。その代償も大きかったです。僕自身もいろいろとダメージを負いましたしね」
「なによりもひとりだけのレースではないので、スタッフや(塚越)広大にも迷惑をかけてしまいました。なので、(2位表彰台には)助けられた気持ちがします。まさか表彰台までたどり着くとは思っていませんでした。後半スティントは僕が担当していたわけではありませんが、感動しました」
「広大はよくやってくれたと思いますし、朝方までマシンを直してくれたメカニックたちにも感謝しています。レーサーのプライドとして、今度は僕が(チームを)助けたいです」
RAYBRIG NSX-GT
山本尚貴
「レースの展開としては、SC(セーフティカー)が入るまでは僕のレースだと思っていました。『貰ったな』と思ってましたよ。まさか、あそこでSCが入るとは思いませんでした」
「SCが入ったことでペースが落ちてしまいました。(タイヤに)一度熱が入って、それがスローダウンしたことで温度が下がりました。避けていたつもりですが、その間にダストなどを拾ってしまったんでしょう」
「一度下がってしまった(グリップ)レベルを上げきることができなくて、最初のスタートとリスタートでは46号車の引き離し方も違いました。そのあと何回か危ないシーンもありましたが、なんとか(ポジションを)守って伊沢(拓也)選手につなげられましたけど、給油が長くピット作業にも少しだけ手間取りました。惜しかったところはありますね」
「ジャッキダウンが遅れたのは、(ピットレーンの)後ろから1号車(DENSO KOBELCO SARD LC500)が来ていたからです。あのタイミングで出ると(ピットレーンで)並走する形になるので、そこはチームがしっかり見てくれていました」
「伊沢選手も、GT300との混走状態で自分のペースを作れないなかでタイヤを温めなければならず、そこで(グリップ)レベルを上げきれなかったことが最後まで響いたと思います」
伊沢拓也
「単純に自分のペースを上げられず、山本(尚貴)選手がいいペースでつないでくれたものを守りきれませんでした」
「ピックアップ(の症状がある)とは言っても、それを気にせずに走っている人もいるから、言い訳なしに自分でどうにかしないといけないと思いますし、悔しいレースでした。チームのことを思えば表彰台に上ることができたのは唯一の救いですけど、自分としてはいいレースだったとは思えませんね」
「辛い展開ではありましたし、広大(塚越広大/KEIHIN NSX-GT)には抜かれました。46号車(S Road CRAFTSPORTS GT-R)には一度抜かれましたけど、抜き返しました。あれだけは守らなければという思いでしたね」
「予選が速いという点では収穫のあるレースでしたけど、決勝では僕の遅さを解消しないと次も厳しいと思うので、テスト等でいい方向を見つけたいと思います」