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インディ500予選でクラッシュしたブルデーの手術が成功。代役はデイビソンに決定

2017年05月22日 04:02  AUTOSPORT web

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手術は成功したが今季の復帰は厳しいセバスチャン・ブルデー
インディ500の予選初日にクラッシュを喫し病院へと搬送されたセバスチャン・ブルデー(デイル・コイン)は、骨盤や右の腰を複数骨折し土曜の夜に手術が行われた。

 手術は成功するも今季の復帰は難しく、ジェームス・デイビソンを彼の代役としてインディ500に起用することをチームは発表した。

 古巣のデイル・コイン・レーシングに移籍し2017年インディカー・シリーズに参戦したブルデー。開幕戦で勝利を収めるなど素晴らしいスタートを切った。


 インディ500のプラクティスでも速さを見せ、ブルデーは予選初日、19番目にアテンプトへと向かう。

 ウォームアップから230.370mphを記録し、1周目はそれまでのアテンプトで最速となる231.472mph、2周目はさらにスピードを上げ231.595mphを記録。

 暫定ポール獲得に十分な速さを披露していたが、3周目のターン2に差しかかった際にバランスを崩し、アウト側のSAFERバリアにクラッシュ。

 マシン正面に近い状況でヒットし、車体は一度裏返しになってから上向きに着地した。ブルデーは車体内で体を動かすことができたが、すぐにメディカルによって車体から救出されている。

 病院へと搬送されたブルデーは、骨盤の骨折、さらに右の腰に複数の骨折があると診断され、20日夜にインディアナ・ユニバーシティ・メソジスト病院で手術が行われた。

 インディカーのメディカルディレクターを務めるジェフリー・ビロウズ医師は、「手術は成功した。朝に彼にあったが、私が期待している以上によくなっているよ」と21日にコメントを発表した。

 チームオーナーのデイル・コインは、手術の成功を喜ぶも今季の復帰は難しいと語る。

「(手術の成功は)素晴らしいニュースだ。2つの違う手術を同時に行わなければならなかったからね」

「セバスチャンは22時40分に手術を終え、その20分後に医師からうまくいったことを聞かされた。しかし、彼は松葉杖を6~8週間必要とし、そこからリハビリもある」

「(欠場について)シーズンのためにはそうなるだろうね。本当にいい状態になるときがくるまでセバスチャンにとっては悲しいことさ」

「まずはスペアカーを我々はつくらないといけない。今日は準備することができないが、明日準備ができていたらラッキーだね」とコイン。

 インディ500での代わりのドライバー候補には、フェルナンド・アロンソの参戦によりクルマを譲ったスタファン・ウィルソンや、インディ500を2度経験しているトリスタン・ボーティエの名前も挙がっていたが、チームはジェームス・デイビソンを起用することを発表した。

 2014年にKVレーシングから、2015年はデイル・コイン・レーシングからインディ500に参戦経験を持つデイビソン。

「セバスチャンや(妻の)クレア・ブルデーに対して心配をしているよ」

「そうは言っても、この機会を非常に興奮しているし、挑戦する準備ができている。目標は、チーム、セバスチャン、スポンサー、すべてのためにいい結果を出すことだ。スタートが待ちきれないよ」とコメント。

 21日に行われる最終予選には参加しないデイビソン。最後尾グリッドからスタートとなり、月曜日のプラクティス走行から参加する予定だ。

 今回の決断にオーナーのコインは、「負傷したドライバーの代わりを探すのは決して簡単なことではない。重要なのは、セバスチャンが怪我から完全に回復し、復帰準備ができるまで彼を待つことだよ」

「ジェームスとは過去に一緒に戦っていて、我々のために彼はいい仕事をしてくれた。彼はチームに精通していて、どのように仕事を進めるかを知っている。だから代わりの候補を探すのは早かったね」と語っている。