WRC世界ラリー選手権第6戦ラリー・ポルトガルは5月20日、デイ3のSS10~15が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が総合首位に浮上。2連勝中のティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が総合2番手につけている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)デイ3総合首位
「今日の結果にはとても満足している」
「各ステージで毎回1位か2位が取れている。こんな走りができたのは久しぶりだ!」
「昨日と同じようなドライビングをしたと思うけど、出走順はまったく違っていたし、今日作ることのできたギャップに満足している」
「もちろん、まだラリーは終わっていない。(2番手のティエリー・ヌービルと)16秒差では完全にリラックスすることはできないから、今日と同じスピードを保ちながら、トラブルを回避し続ける必要がある」
「明日は美しいステージが待っている。僕はファフェ(SS16、SS19)が大好きなんだ。あのコースは本当に素晴らしいよ」
「最終SSのパワーステージは、追加ポイントを得るためにいつでも重要だ。誰も尻込みはしないだろうから、確実にプッシュする必要がある。僕らの持っているすべてをラリーに捧げなければならない」
「ラリー最終日を楽しみにしているよ。チームとチャンピオンシップのために、良い結果を持ち帰りたい」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)デイ3総合4番手
「今朝起きたことは残念だ。かなりプッシュしたけど、それでも僕らのペースのフィーリングは良かった」
「これがラリーなんだ。こういうことも時々起こるから、それほど苛立ってはいないよ。午後はあまりプッシュしなかった。スムーズでクリーンなドライビングで、良いリズムを保つことだけに集中した」
「それでも4位まで戻れたのは良かった。これで明日の良い走行順を取れたからね。明日はいつも通りベストを尽くしたい」
「クレイグ(・ブリーン)が、すぐ後ろにいる。彼は、今週末何度か速さを見せているから、注意しておかなければならないね」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)デイ3総合6番手
「今日のオープニングステージ(SS10)は最高だったよ。それ以降はそんなに良くなかったけどね」
「第2ステージ(SS11)の途中でミスをした。しかし、コースに戻れたのは本当にラッキーだった。その後、タイヤがパンクしたままステージの最後を走ったのだけど、そのせいでダンパーにダメージを与えてしまった」
「これが原因で一番長いステージ(SS12)ではドライブに支障をきたしてしまったんだ」
「午後はいくつか違うことを試してみることにして、僕らのパッケージの範囲内でテストをしていた」
「残念ながらそれは、うまくいかなかったけど、危険を冒さなければ何も得られない。それに僕らは6位まで挽回したし、役立ったとは思うよ」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合31番手
「何と言えばいいだろう。不運は続いているようだ。昨日はマシントラブルがあったけど、今日は前向きな気持ちでスタートした」
「ラリー2規定のもとでラリーを続けられるように、チームは懸命に仕事をして(トラブルの出た)電気系統の配線を交換してくれた」
「2番目の出走順はきついとは分かっていたけど、僕たちはプッシュし、走行を楽しむと決めていたんだ」
「実際楽しめたよ! 走っていて横向きになったり、沿道のファンにとって見応えのあるショーを見せることができたんじゃないかな」
「でも、午後はまた運に見放されてしまったんだ。ステアリングのトラブルのせいで、早めにリタイアすることになってしまった」
「明日の最終日こそトラブルのない日にしたいと思う」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2番手
「ポイントリーダー(のセバスチャン・オジエ)についていくために、今日できることはすべてやった」
「1日を通して安定したペースを維持できたし、2つのステージ優勝を獲得できたのは、励みになったよ。いくつかのステージではオジエに届かなかった。彼はそこでリードを広げたんだ」
「でも、タフな1日のあとで総合2番手につけられて、とてもうれしいよ」
「午後のSS13では力強くスタートを切ってステージ優勝できたけど、それからは良かったり悪かったりだった。調子が上がったと思うと、またタイムを失ったりね」
「今日の最後のステージは、これまでで一番快適にドライブできたし、ステージ優勝で1日を締めくくるのは最高だね」
「明日はまだ(総合優勝の)チャンスが残っているけれど、チームとして2台が表彰台圏内にいるのだから、午前中はあまり無理なことはしないようにするよ」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合3番手
「難しい1日だったけど、表彰台圏内の3番手には満足しているよ。いつものようにベストを尽くしたけど、首位争いはできなった」
「午前中にリヤが滑るようになってしまい、タイムの近いライバルたちと比べると、トラクションが足りてなかったと思う」
「ランチタイムの間に改善しようとしたけど、時間が足りなかったんだ。それでも午後のステージは楽しめたし、面白かった」
「総合3番手になって暫定的に表彰台にいるのだから、そうがっかりすることはないよ。表彰台は僕たちの目標だったのだからね」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合24番手
「昨日のレベルのパフォーマンスを出すことができなかった。今日は危うい場面がなかったことが関係しているかもしれない。ラリー2規定でラリーに戻ったからね」
「(ランチタイムに)セットアップの変更に取り組んで、午後の走行は午前に比べて進歩があったよ」
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合5番手
「経験の少ない僕にとって、いくつかのステージでは過去3年間参戦しているドライバーと争うのは難しかった」
「いずれのステージでも、僕たちは4番手を守ることに務めながら、マシンの理解を深めていったんだ」
「最終ステージ(SS15)で、リヤタイヤの磨耗に対処しなければならなかったのと、小さなミスをしたせいで(オット・)タナクに抜かれてしまった」
「でも、タナクとのギャップは3秒以下だし、明日は僕たちに向いているステージだから楽しみだ。僕は前向きでいるよ!」
●ステファン・ルフェーブル(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合14番手
「午前中はマシンの挙動を確認するのに手間取ってしまった」
「僕の出走順は昨日よりも不利だったのは確かだ。でも、ステージを終えるごとに、そしてサービスパークでも、僕たちはセットアップで大きな進歩があったんだ」
「ためになる1日だったよ」
●カリッド-アル・カシミ(シトロエンC3 WRC)/デイ3総合18番手
「2番目の出走だったから路面のコンディションが悪くて、厳しい状況のなか走ることになってしまった」
「すべてが完璧に行ったとは言えない日だったね。SS14ではタイムが伸びなかったし、マシンはドライブするのがとても難しかった」
「いずれにしても、C3 WRCは大きなポテンシャルがあるし、僕のドライブにも進歩があったと思っているよ」
■トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合7番手
「今日は胃がとても痛み、何も食べ物を受け付けないぐらい酷い体調で1日をスタートしたんだ」
「しかし、幸いにも体調はだんだんと良くなっていった」
「クルマは、小さなトラブルがあったが、走りは大きく進化したと思うよ。特に、午後のサスペンション・セッティングは、昨日よりもかなり良くなっていて、正しい方向に向かっている」
「今日のコースは昨日よりも硬く、ルーズグラベルによる影響が大きくなっていた。しかし、午後の2回目の走行時でも道はそれほど荒れていなかったね」
「僕たちはこのラリーから多くのことを学んでいるんだ」
●ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総9合番手
「最終ステージでは、前を走るエサペッカ(・ラッピ)のクルマのダストが見えたその直後に、彼は迅速に道を譲ってくれた。彼らと、それを指示したチームの采配に心から感謝するよ」
「午後のSS14ではなぜかクルマが止まってしまい1分ほどタイムを失った」
「しかし、今晩チームが問題を解決してくれると信じている」
「コースは全体的に昨日よりも良いコンディションだったと思うけど、僕は今日のステージの経験がないから、着実な走りに徹したんだ」
「タイヤのグリップは1日を通して変わりやすく、一定ではなかった。しかし、特に大きな問題はなかったよ」
「明日も冷静さを失わずに走って、良い順位でフィニッシュしたいね」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合11番手
「アスファルトの上にルーズグラベルが乗ったセクションでミスを冒し、クルマのリヤをコース脇の壁にぶつけてしまったんだ」
「その結果、右のリヤにダメージを受け、ブレーキディスクも失った。しかし、サービスパークまで戻れたのはラッキーだったよ」
「また、午前中のSS11では僕のミスで走行中にエンジンが止まり、再スタートするまでに1分程かかってしまった」
「今日はいくつかミスを冒し、またタイヤ選択に関しても見誤った部分はあったけれど、これも成長の過程の一部であると思っているんだ」
「また、今日は昨日よりも路面が滑りやすく、ブレーキを踏むのが早すぎたと感じることも多かったよ」