スペインGPでの大幅な進歩で自信を得たマクラーレン・ホンダF1チームは、モナコGPで2度目の大規模アップデートを計画している。
新たなウイング、フロア、その他のボディワークが助けとなり、前戦スペインGPではフェルナンド・アロンソが予選で今季最高のパフォーマンスを発揮し、7番グリッドを獲得した。
新パーツのパフォーマンスは、チームの風洞とCFDデータが良好な相関関係にあることを証明。以前はこの部分がチームの弱点であったため、今回の進歩はさらなる後押しとなった。
マクラーレンでレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは、こういった要素によって次に持ち込むアップデートパッケージがどれほどのパフォーマンスを発揮するかという点において、自信が高まったと語っている。
「我々はチームを再構築し、立て直してきた。いまでは非常によく機能し、運営されている。結果を見ればわかるが、データの相関関係は信じられないほど良くなっている。スペインGPには新たなフロントウイングとボディワーク、フロア、リアウイングを持ち込んだ。これらはデータと95%合致している」
「今季の新たなレギュレーションでは、風洞やCFDで作業をするたびに多くを得ることができる。我々はまだ大きなポテンシャルを秘めている」
「(スペインGPで)マシンに搭載していたものは、パッケージの第一段階のものであり、第二段階のものはモナコで投入される。(アップデートによって)我々とフェルナンド(アロンソ)は中団グループへとステップアップできた。これは事実であり、絵空事などではない」
アロンソは1周目でのフェリペ・マッサとのクラッシュや、その後のトラフィックなどが原因となり、予選でのパフォーマンスを今季初のポイント獲得へとつなげることはできず、スペインGPは12位に終わった。しかしブーリエは、いまのマクラーレンはトップ10のマシンを手にしていると考えている。
「パワーの影響が少ないサーキットであれば、ポイント圏内に入ることができる。これは希望ではない。しかし我々は7位になるためにレースをしているのではない。そのことは(スペインGPの)土曜日に、マンスール(オジェ/マクラーレンの株主)に伝えた」
「彼は予選結果に興奮していた。特にテレメンタリーライブを見ていたのなら、(アロンソが)どこでタイムを稼ぎ、どこで失っていたのかがわかる。もし3秒も縮めることができなたのなら、『新たな一歩だ!』と喜んだことだろう」
「けれども次に考えるべきは『7番手になっただけ』ということだ。特に興奮するようなことではない」