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#50 Ferrari 488 GT3 スーパーGT第3戦オートポリス 予選レポート

2017年05月21日 09:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

Ferrari 488 GT3
2017 SUPER GT
INGING MOTORSPORT

第3戦 オートポリス レースレポート

5月20日(土)<予選>天候:晴れ | コース状況:ドライ
#50 Ferrari 488 GT3  12 位

 2年ぶりの開催となるSUPER GT第3戦オートポリスラウンド。岡山大会でのクラッシュの影響でRd,2富士を欠場したFerrari 488 GT3は、公式練習でニューマシンをシェイクダウンさせる強行日程ながらも新田守男が渾身のアタックでQ1を突破。混戦となったQ2で都筑晶裕も12位を獲得し、無事に復帰を果たした。

 AUTOBACS SUPER GTシリーズ第3戦「SUPER GT in KYUSYU 300km」が阿蘇山麓にあるオートポリスで開催された。

 2016年4月に発生した熊本地震の影響でコースやピットビル、観客席などに被害を受けたオートポリスは、昨シーズンこのシリーズの開催を延期することになった。そのため、2年ぶりにSUPER GTのマシンが九州のファンの元に集まることとなる。

 開幕戦の岡山国際サーキットラウンドでGT500車両とクラッシュを喫してしまった「INGING&Arnage Racing」のFerrari 488 GT3。ゴールデンウィークに開催された第2戦の富士スピードウェイラウンドは、車両の修復が間に合わなかったために苦渋の選択として出走をキャンセルした。

 その後チームは車両を修復するよりも万全の体制で戦えるとの判断により、マシンを入れ替えることを決意。ただ、ニューマシンがチームに届いたのはオートポリスに向かう4日前で、わずかな時間の中でメカニックやスタッフは懸命に車両をメンテナンスしサーキットにマシンを持ち込んだ。最後の最後までメンテナンスやセットアップの作業を行っていたため、マシンの最終カラーリングはサーキットで施工されるほど、限られた時間の中でチームはマシンを最善の状態に仕上げてきた。

 昨シーズンからのコンビとなる都筑晶裕と新田守男のドライバーで戦うINGING &Arnage Racingは、前戦をキャンセルしたこともありオートポリスラウンドに賭ける思いはとても強い。

 実質的にシェイクダウンとなった公式練習は、まずは新田がステアリングを握りコースイン。初走行ながらもFerrari 488 GT3は順調に周回を重ねていく。新田はマシンの状況やセッティングを確認しつつ17周を走行。都筑も引き続きマシンを確認しながら1時間35分の公式練習の中で13周を走行した。Ferrari 488 GT3はシェイクダウンの状況ではあったが初期トラブルが起こることもなく安定した走行を重ね、ベストタイムは新田がマークした1分46秒485。セッティングの多少の変更は必要というが、十分に戦える性能は保持していることが確認できた。

 公式練習から約3時間を空けてスタートした予選。このラウンドでもの予選はノックアウト方式で実施され、GT300クラスでは上位14台がQ2へ進出することになる。

 公式練習をトラブルなしに走行したFerrari 488 GT3は、路面温度などを考慮しハード方向のタイヤに変更して予選を戦うことにした。Q1は新田が担当し、各車のタイムアタックの様子を見ながらコースイン。赤旗が出て一旦ピットに戻るものの、インラップから3周目まではマシンの様子をチェックしつつタイヤに熱を入れアタックのタイミングを見計らう。そして4周目のアタックラップで1分45秒651をマーク。1周のみのタイムアタックだったが8番手のタイムを記録し、2戦ぶりのQ1ながらもチームの最初の目標となるQ2進出を果たした。

 続くQ2は都筑がステアリングを握る。Q1よりもさらに路面温度が上がり過酷な状況になるなかで、都筑は周回を重ねて計測3周目に1分46秒125をマークする。その後もタイム更新を狙って周回を重ねたがコンディションの悪化もあり、3周目のタイムがベストとなった。この結果により明日の決勝グリッドは、12位よりスタートする。

 限られた時間の中でマシンを仕上げてきたメカニックやスタッフのためにも好成績を残そうと、決勝レースの上位進出に向けてドライバーの士気も上がっている。