カレーの食べ方は、ネットで度々議論になるテーマだ。シンプルな料理だけに、個人の好みが反映されやすいことが背景にあるのだろう。
はてな匿名ダイアリーには5月17日、「カレーライスは、右にライスが正しい」という投稿が寄せられ、ネットで話題になっている。投稿者は、カレーのルーとライスの位置にこだわりを持っている。その理由は、
「右に持ったスプーンで、右側のライスを左側のカレーに少量寄せて掬うのがよい」
だといい、ごはんとカレーの表面比率は、「ライス:1に対してカレー:1.618」、「内部比率は1:1」と、持論を綴った。
「右手前のライスをルーに寄せて食べれば皿が汚れずにすむ」
「見た目でなんか嫌なので、ルーは左」「言われてみれば、そんなふうになってる気がします」など、投稿者の意見に賛同する人からの書き込みが相次いだ。その理由としては、
「右ライス定位置でぐちゃぐちゃに混ぜずにライス適量すくいながらルーと合わせて食べる。これだと食べ終わった後のお皿がルーで汚れにくい」
などが挙がる。確かに、ライスにルーをしみ込ませながら食べれば、皿に残るルーの量が少なくてすむ。ルーが皿にへばりつくのは見た目にも美しないほか、食器洗いが面倒になる。
別の人は、ライスを右側に置くことの理由として、ルーの少なさを挙げる。この場合ルーが右側だとスプーンですくい過ぎてしまい、結果的にライスが余る。これを防ぐために、ライスをあえて右側に置き、すくうルーの量を調整できる、というのだ。
ライス左側の方がルーがこぼれないので合理的?
だが、ライスは左側に置くのがよい、という反論も続々と寄せられた。その理由の1つとして、ごはんは左側、汁物は右側に置くという和食の配膳マナーが挙がる。
「ご飯は左手に置いて、汁物は右手に置くものでしょ?」
「飯碗はひだり、汁椀はみぎ。飯はひだり、カレーはみぎ」
食べやすさはともかくとして、普段から見慣れている並びであればしっくりくる。
ほかの意見としては、ライスを左側に置けばルーがこぼれなくて食べやすい、と書く人もいる。
「ライスが堤防になるのでカレー側からライス側にすくった方が食べやすくないか?」
確かに、ライスをルーに向かってすくうと、すくい切れなかった場合はルーが器からこぼれるおそれがある。浅めの皿であればなおさらだ。だがルーを左側に置き、ライスにかける形で食べれば解決する。
クックパッドニュースが2014年に掲載した記事では、カレー研究家の水野仁輔さんの意見を紹介。水野さんは右利きの人の場合、「ライスは左側の方が食べやすいと思う」とコメントしている。その理由を、「ライスが壁(土手)の役割を果たしてくれて、ルーをすくいやすいからです」としている。
様々な意見が交錯しているが、「どっちにしろお皿をぐるっと回せばいいじゃないの」「回せば右も左も関係ないよね」など、単純に皿の位置を変えればすむ話だろう、という突っ込みが入っている。カレーライスは自分の好みで食べるのがよいようで。