GT300クラスのポールポジションを獲得したVivaC 86 MC 2017年のスーパーGT第3戦は5月20日、大分県日田市のオートポリスでノックアウト方式の公式予選が行われ、GT300クラスはVivaC 86 MCがポールポジションを獲得した。
■Q1
今大会からBoPが一部変更され、FIA-GT車両には車種によりプラス15~40kgの重量増となった。この影響もあってか、午前の公式練習からJAF GT勢が上位タイムを記録。FIA-GT3勢には厳しい条件ながらも、僅差の戦いが期待される中で公式予選を迎えることになった。
GT300クラス予選Q1スタートの定刻13時30分になると、各車が一斉にコースイン。タイムアタックへ向け準備を整えていく。しかし、各車がアタックに入ったタイミングで埼玉トヨペットGreen BraveマークX MCが4コーナーでコースオフ。グラベルを越えた先のガードレールにぶつかりストップしたため、セッションは赤旗中断となる。
車両回収が終わり、GT300の予選Q1は赤旗から10分後の13時43分に再開。残り10分50秒のアタック合戦となった。
まず最初にターゲットとなるタイムをマークしたのは、SUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝。これにGAINER TANAX AMG GT3のビヨン・ビルドハイム、31号車TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀と続いていく。
セッション残り4分を切ると、各車のアタックが本格化。ここで2016年チャンピオンのVivaC 86 MCを操る山下健太が1分44秒346でトップを奪取すると、これに今季好調のメルセデスAMG勢、グッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝が続く。また、コーナリングマシンのStudie BMW M6も3番手につけた。
その後、UPGARAGE BANDOH 86など各車が自己ベストを更新し、目まぐるしく順位が変わったものの、トップタイムを塗り替えるマシンは現れず。VivaC 86がQ1をトップで通過した。
また、山内英輝のスバルBRZが5番手、加藤寛規がアタッカーを務めたシンティアム・アップル・ロータスが6番手、さらにプリウスの2台が9~10番手、マッハ車検 MC86 GTNETも13番手でQ1通過と、JAF-GT勢は参加9台中7台がQ2に進出する権利を得ることになった。
Q1敗退となる15番手以下には、GAINER TANAX triple a GT-RやD’station Porsche、B-MAX NDDP GT-R、Hitotsuyama Audi R8 LMSといった面々がつけた。
■Q2
GT500クラスのQ1をはさんで開始されたQ2では、まず地元九州の応援を受けて走る井口卓人スバルBRZが1分44秒336を記録してトップへ。
高木真一のARTA M6や片岡龍也の初音ミク AMGなどが続々と好タイムを刻み上位に名を連ねるが、BRZのタイムには届かない。
気温、路面温度が高いためか、1回目のアタックで記録したタイムを次のラップで上回るのが難しく、ARTA M6はアタック後早々にピットへ戻っていく。スバルBRZも2周目のアタックは不発でタイム更新ならなかった。
そのような状況のなかでセッション後半に好タイムを記録したのは、マッハ車検86の藤波清斗。渾身のアタックで一時2番手となるタイムを記録。最終的には予選3番手となるが、坂口夏月との20代フレッシュコンビが地元九州のチームに好結果をプレゼントした。
そして、そのマッハ車検MC86を2列目に追いやったのは、Q1トップ通過のVivaC 86だった。ディフェンディングチャンピオン松井孝充が第1ヘアピンの飛び込みでミスがありながらも、1分43秒702の驚異的タイムを記録すると、そのままチェッカー。VivaC team TSUCHIYAとしては昨年の第7戦タイ以来のポールポジションとなった。2番手にはスバルBRZがつけている。
3番手にはマッハ車検 86、4番手にARTA M6が入り、前戦ポールポジションの初音ミクAMGは6番手、前戦優勝のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3は7番手で予選を終えた。