ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)2017WRC第6戦ポルトガル 5月19日、WRC世界ラリー選手権第6戦ラリー・ポルトガルのデイ2が行われ、TOYOTA GAZOO Racing WRT(TGR WRT)のユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が総合7番手、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合8番手につけた。また、一時は総合首位に浮上したヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)もアクシデントによりマシンを損傷しながら総合13番手でこの日の全ステージを走破している。
ラリー・ポルトガルの競技2日目はサービスパースが置かれるマトジニョスの北から東北エリアに設定されたSS2~9、計8本のSSで争われた。
このうち前半のSS2~7の6SSは本格的なグラベル(未舗装路)ステージ、終盤のSS8~9は市街地に作られたショートコースが舞台となった。
競技初日を総合7番手で終えマシンのアンダーステアを訴えていたラトバラは、この日最初のステージとなるSS2で2番手タイムを記録。
さらに、続くSS3ではステージ優勝を飾り総合順位でトップに浮上すると、午前をトップのまま終える。しかしこの日最後のグラベルステージとなるSS7でアクシデントが発生した。
ラトバラのドライブするヤリスWRCはコーナー脇のバンクに接触し、横転。マシンにダメージを負うとともに5分近くのタイムをロスしてしまう。
幸いにも走行を続けられる状態だったため、デイリタイアを喫することなくその後のステージを完走したものの、順位を大きく落とすこととなってしまった。
一方、チームメイトのハンニネンと新加入のラッピは難しい路面状況のなか安定した走りをみせ、それぞれが前日のポジションを上回る順位で2日目の走行を終えている。
デイ2を終えトミ・マキネンTGR WRT代表は「今日はラリー・ポルトガルの厳しさを痛感した1日だった」と語った。
「1回目の走行時から道はすでに掘れていて、出走順の違いによるアドバンテージはあまりなかったと思う」
「ヤリ-マティ(・ラトバラ)はそのような路面コンディションを活かし午前中トップに立ったが、午後はさらにコンディションが悪化し、アクシデントに遭遇してしまった」
「ユホ(・ハンニネン)はそのような難しい状況ながら素晴らしい走りを実践し、トラブルを避けながら我々の中では最高の順位で1日を終えた」
「そして、エサペッカ(・ラッピ)はヤリスWRCで臨んだ初めてのラリーで完璧なスタートを切り、与えられた仕事をきちんと成し遂げてくれた」
「明日は、今日よりも気温が高くなると予想される。きっと大変な1日となるだろうね。しかし、それを乗り越えていくことでチームとして成長できるんだ」
SS7までは好調を維持したラトバラは「自分がラリーをリードしたことに驚いた」とコメント。
「今日はヤリスWRCが優勝を争えるクルマであることを見せられたから、明日以降はポイント獲得を目指して戦うよ」と3日目以降のラリーに向けて意気込みを語った。
競技3日目が行われる5月20日は、SS10~15の計6SSで争われる。このうちSS12およびその再走ステージのSS15は今イベント最長の37.55kmのロングステージとなる。6本のSSの合計距離は154.56km、総走行距離は601.64kmだ。