MotoGP第5戦フランスGPの開幕前に、モビスター・ヤマハMotoGPのマーベリック・ビニャーレスとバレンティーノ・ロッシ、モンスター・ヤマハ・テック3のヨハン・ザルコが意気込みを語った。
■バレンティーノ・ロッシ(MotoGPクラスランキング1位)
前戦スペインGPではマシンとタイヤのマッチングが合わず、10位に終わり、開幕戦から続いていた連続表彰台が3でストップしてしまったバレンティーノ・ロッシ。
ランキングトップはキープしているが、スペインGP翌日に行なわれたヘレスオフィシャルテストでも21番手に終わり、マシンのセットアップに不安が残る。
ル・マンでは直近の5年間では優勝こそないものの、2012年、2014年、2015年、2016年と4回2位に入賞している。相性のいいコースで巻き返せるかに注目が集まる。
「困難なレースだったヘレスの後、ル・マンはとても重要なレースになるだろう。チャンピオンシップランキングでまだトップにいるのは事実だし、いいことには違いないが、本当の競争力を持つために、バイクを改善しなければならない」
「ヘレスの後のオフィシャルテストではいくつかのポジティブな点が理解できた。ル・マンでは最初のセッションからうまく仕事を進めて、競争力を持たなければならない」
「フィーリングはポジティブだし、すぐにでもマシンに乗りたいと気持ちだ。また、ドライでバイクのセットアップをする必要があるから、ル・マンでは天候がいいことを望んでいる」
■マーベリック・ビニャーレス(MotoGPクラスランキング2位)
スペインGPではタイヤチョイスが合わず、6位に終わったマーベリック・ビニャーレス。翌日のヘレスオフィシャルテストではトップタイムを記録し、同じマシンのロッシほど問題は大きなものではないようだ。
開幕2連勝を飾りながら、アメリカGPで転倒リタイア、スペインGPでも表彰台を逃したものの、ロッシとのポイント差は2ポイントに縮まり、スズキ時代の昨年、MotoGPクラス初表彰台を獲得したル・マンでランキンングトップ復帰をねらう。
ル・マンでは125cc時代の2011年にグランプリ初優勝を達成、Moto3時代の2013年にも勝利を記録しており、ビニャーレスが得意とするコースだ。
「ヘレスのレースはとても難しかった。現在、何が起こっているのかを理解して、今週末のル・マンで改善しなければならない」
「幸いなことにヘレスでの月曜日のテストは全く違う結果で、本当によいテストだった。だから、ポジティブなフィーリングでル・マンに臨むことができる。ル・マンは僕たちにとっていいコース。ライディングスタイルにも合っているし、いい仕事ができると思う」
■ヨハン・ザルコ(MotoGPクラスランキング6位)
MotoGPクラスルーキーのヨハン・ザルコは、前戦スペインGPでベストリザルトとなる4位入賞を果たし、ルーキー、インディペンデントチームの中でトップとなるランキング6位につける。
ル・マンではMoto2時代の2015年に3位表彰台を獲得した経験を持つ。フランスGPはザルコにとってホームレース。あと一歩と迫った最高峰クラスでの初表彰台をめざすレースとなる。
「序盤の3戦は、ル・マンと比較して非常に大きなコースだった。ブガッティ・サーキットはヘレスのように小さい。スペインではいいフィーリングがあったから、僕にとってはル・マンでもアドバンテージになるだろう」
「ベストポジションに向けて戦う。もしかしたら、トップ3以内。僕は表彰台に近づいているから、それが目標だ。テック3と僕、そして、全てのフランスのファンをハッピーにするために、表彰台をめざすよ」