スペインGPでルノーF1チームは、2017年シーズンで初めて予選よりも決勝の戦闘力が上回り、チームは「奇妙なパフォーマンスの変化」に困惑している。
ルノーは冬の間に大幅に前進を遂げ、今年から新たにチームに加入したニコ・ヒュルケンベルグは、開幕からの5レースでルノーがワークスチームとして復活した昨年の1シーズンよりも、すでに多くのポイントを獲得している。
開幕から4レースの週末において、特にバーレーンではドライバーが2人そろってQ3に進出するなど、予選では強力なパフォーマンスを発揮してきたが、決勝でのレースペースは印象の薄いものだった。
バルセロナの予選ではヒュルケンベルグが13番手、ジョリオン・パーマーが17番手。しかし決勝では、ヒュルケンベルグが抜群のスタートで7位まで順位を上げると、賢明な戦略により、混乱のレースで6位フィニッシュを果たした。
「我々にとっては奇妙な週末だった。いつもなら予選順位が良くても、日曜日には厳しい状況に陥るからだ」とルノーのマネジングディレクター、シリル・アビテブールは語った。
「しかし今回はその反対だった」
何がパフォーマンスの変化に影響を与えたのかを聞かれ、アビテブールは「私には分からない」 と答えた。
「正直に言うと、予選での戦闘力のなさに驚き、非常に失望し、少しショックを受けていたんだ」
「FP2やFP3の結果はまったく期待外れだった。しかしレースペースにはかなり勇気づけられた」
バルセロナではすべてのチームが風の強いコンディション下でタイヤを適切な状態にするのに苦戦しており、その状況が原因かもしれないとアビテブールはほのめかした。
「我々にはいくつかの解釈がある」と彼は続けた。「すべてのチームと同じように、様々な要因が混ざっているのだと思う」
「タイヤがどのように作動するのか、タイヤを適切な状態に持っていけているのかどうかを予測するのは難しい。そういった面でなんとか力を発揮しようとしている状況だ」
「我々が設計したマシンは周囲の状況に繊細に反応する。特にトラフィックに対してもそうだが横風にも敏感なので、その点は研究課題になるだろう」
「もし何か変わった要素があったとすれば、風が少し強かったことだ。その部分に注目すべきかもしれない」
「誰にとっても風は同じだが、その風こそが我々(のマシン)にこの上なく影響を及ぼしているのかもしれない」
6位入賞はルノーがワークスチームとしてF1復帰を果たして以来の最高順位であり、コンストラクターズ選手権ではハースを抜いて7位に上がる後押しとなった。
「勇気づけられた週末だった」とアビテブールは言った。「今回の結果になったのは、周りの(多くのマシンがトラブルに見舞われた)事情もあるので、過剰に喜ぶつもりはないが」
「我々は振り返って見直し、冷静に集中して、努力をし続ける必要がある」