カルロス・サインツJr.は、トロロッソのルノー製パワーユニットは、スペインGPでザウバーの1年落ちフェラーリにストレートで負けていたと感じており、深刻な状況だと語った。
昨シーズン、トロロッソは1年落ちのフェラーリ製パワーユニットを使用していたが、今年はルノーにスイッチ、最新バージョンを搭載して戦っている。
サインツJr.はスペインGP決勝の後半、バーチャル・セーフティカーの間にレース中、唯一のピットストップを行ったザウバーのパスカル・ウェーレインの後ろを走り続けた。
最終スティントでサインツJr.はウェーレインよりも1周分新しいミディアムタイヤで走行していたが、ザウバーの背後に迫ることはできても、彼を追い抜くことができなかった。しかしウェーレインがピットエントリーの違反でタイムペナルティを受けたため、サインツJr.はリザルト上はひとつ上の7位を獲得することができた。
7位は彼にとって今シーズンここまでの決勝ベストリザルトタイではあったが、サインツJr.は「張り詰めたレースだった」と語っており、同時にストレートスピードが不足していることに不安を覚えていることを認めた。
「(今年)初めてザウバーのマシンとバトルをしたけど、僕たちより2016年型のフェラーリ製パワーユニットの方がストレートで速いなんて、少々深刻な状況にあると思う」とサインツは語った。
「ウェーレインを追い抜こうとベストを尽くして、ターン1ではサイドバイサイドになることができた。でも彼はターン1のイン側を塞いでいた」
「このコースはオーバーテイクが難しいし、彼はとても上手にできる限りインサイドラインを守って走っていた。彼はいい仕事をしていたよ」
ルノー製パワーユニットの次期アップグレードの投入は、信頼性への懸念によって当初の計画より延期されたが、パワーユニット側の向上でコンマ2~3秒速くなれば、それは大きな違いを生み出すことになるとサインツJr.は期待している。
「もう少しパワーが必要だ。予選で僕たちは7番手のタイムにコンマ2秒まで迫っていた。だからルノーのパワーユニットが、あとコンマ3秒をもたらしてくれれば、突如としてすべてが変わるはずだ」
「そのステップが必要だ。そうなるまでには、おそらくあと3レースくらいはかかるだろう。忍耐強く待つ必要がある。今持っている力をすべて引き出していかなければならない」
「現状、予選では目指す位置に届かずにいるけれど、決勝ではどんどん良くなっている」
「4戦連続で、(良くない)予選ポジションから決勝で順位を挽回しなければならない状況が続いている。残りのシーズン、ずっとこれ(決勝での下位からの追い上げ)を続けなくてもいいように願っているよ」