マクラーレン・テクノロジー・グループのCOOであるジョナサン・ニールが、スペインGP決勝スタート直後にフェルナンド・アロンソはポジションを下げたものの、完璧な戦略をとることができていれば、最終的にはもっといい順位でフィニッシュできたとの考えを示した。
アロンソはホームグランプリの予選で7番手という驚きの結果を出した。チームにとって今季初のQ3進出であり、2015年にマクラーレン・ホンダのパートナーシップが復活して以来ここまでの予選ベストリザルトタイに当たる。
しかしスタート直後にアロンソはフェリペ・マッサと接触し、コース外に押し出される形になってポジションを下げた。グリッドでアロンソより前に位置していたキミ・ライコネン、マックス・フェルスタッペン、バルテリ・ボッタスがリタイア、マッサもタイヤのパンクのために後退したにもかかわらず、アロンソは順位を上げることができないままに、12位でレースを終えた。
1周目に11位に落ちたアロンソは、序盤はハース2台とカルロス・サインツJr.のトロロッソにぴったりついていったものの、最初のピットストップの後、戦略パターンが異なるダニール・クビアトに抑えられ、抜けないままに時間を失った。
「フェルナンドにはペースがあった。前を走るマシンより速かった。しかしその速さを発揮することができなかったのだ」とニールは語った。
「ストラテジーチームはアンダーカットすることを考えて決断を下した。それは理解できる。だがレースの展開を見るという点で問題があった。終わった後にレースがどうなったかを見ると、『こうなると知っていれば……』と、つい考えてしまう」
「だが、あの時点ではああいう判断を下した。そして彼(アロンソ)はクビアトに引っ掛かってしまった。3度か4度試みたが、それでも抜くことができなかった」
「つまり、我々には(十分な)直線スピードがなかった。そういうことになると思う」
「フェルナンドはギャップを縮めてDRSの範囲内に入ることはできたが、ストレートで遅れてしまい、引くしかなかった。(ストレートでは)クビアトは速すぎて抜くことはできなかった」
ストフェル・バンドーンがマッサと接触してコースオフした後、バーチャル・セーフティカーが導入された。何人かがそれを利用してメリットを得たが、アロンソはVSCの直前に2回目のピットストップを済ませていた。そういう展開になったことも不運だったとニールは悔しがった。
「フェルナンドをフラストレーションがたまる状況から抜け出させるために、異なるタイヤに交換させようと彼をピットに入れた。すると(バンドーンによってバーチャル・)セーフティカーが導入されたので、フェルナンドはさらにタイムを失うことになった」