元フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のヨースト・カピートは、2017年のWRC世界ラリー選手権でタイトルを獲得したいチームは、ただちにアンドレアス・ミケルセンと契約を交わすべきだと語った。
ミケルセンは、フォルクスワーゲンのWRC撤退で最上位クラスのシートを喪失。今季はシュコダからWRC2に参戦してきた。
また、5月18日に開幕するWRC第6戦ポルトガルに向けては、トヨタやヒュンダイ、シトロエンと交渉を進めているとされていたが、最終的な合意には至らず。ふたたびシュコダからWRC2に参戦する。
2016年9月にフォルクスワーゲン・モータースポーツを離れたカピートは、接戦となっている2017年のWRCタイトル争いにおいて、ミケルセンこそが勝敗を分ける鍵になるとコメント。「ワールドチャンピオンを獲得したいと思うメーカーは、今すぐミケルセンと契約を交わすべきだ」と語った。
また、2017年を“学習の1年”と位置づけているトヨタも、積極的にミケルセンを起用するべきだと述べている。
「私たち(フォルクスワーゲン)にも開発に注力する1年があった。しかし、そのシーズン中に1~2回、勝利を手にしたのであれば、目標を変えるべきなんだ」
「たとえ学習の年だとしても、チャンピオンになるために集中し、あらゆる手を尽くすさなくてはならない」
「これはトヨタだけでなく、(1年間の活動休止を経ている)シトロエンにも言える。彼らにもアンドレアス(・ミケルセン)が必要だ」
「チャンピオンになるために、どういった手段を取るかにもよるが、シトロエンがマニュファクチャラーズタイトルを欲しているのであれば、今のドライバーラインアップ(クリス・ミーク、クレイグ・ブリーン、ステファン・ルフェーブル)ではダメだ」
「しかし、もしシトロエンがアンドレアスを味方にすれば、マニュファクチャラーズタイトルを獲得できる布陣に変化する」
「そして、シトロエンにとって2017年は経験を積む年ではない。彼らは勝利を求められている」
ミケルセンは今季、第1戦モンテカルロと第4戦ツール・ド・コルスでWRC2に参戦。どちらともクラス優勝を成し遂げている。
カピートは「アンドレアスが強力なドライバーであることは疑いようがない」とつけ加えた。
「彼は充分に成熟している。彼の走りを(最上位クラスで)見られないのは本当に残念だ」
「アンドレアスがWRC2に参戦するたびに、彼はラリーを支配する。あのクラスではすべてが彼の思うままなんだ」