先週末にインディカーGPを終え、1日のインターバルでスーパースピードウェイ本来の姿に戻ったブリックヤード。今日からインディ500の決勝まで注目の2週間が始まる。
F1スペインGPでは予選7位、決勝12位と今季ベストのリザルトで終えたフェルナンド・アロンソは、レース後すぐにプライベートジェットに乗り込んで、インディアナポリスに向かった。
日曜の深夜に到着したものの、驚いたことにインディアナポリス空港には熱心なファンがアロンソの到着を待っていた。アメリカは熱烈歓迎モードだ。
プラクティス初日の月曜日、アロンソは12時から14時までに行われるルーキーオリエンテーション走行枠に参加。すでに5月3日の専有走行でオリエンテーションをクリアしているが、他のルーキーに混じって走行を開始した。
ピットにやって来たアロンソは終始にこやかでリラックスした様子だ。ピットボックスにはマクラーレンのザック・ブラウン、エリック・ブーリエ、アドバイザー役のジル・ド・フェラン、アンバサダーのジョニー・ラザフォード、それにマリオ・アンドレッティ、マイケル・アンドレッティとなんと豪華な顔ぶれだろうか。途中、旧友のファン・パブロ・モントヤも現れて、旧交を温めている。
セッション開始早々にアロンソはコースインし、220マイルを軽くオーバーして走行。2時間のセッションの間に221.634mph(1周平均)をマークしてルーキーオリエンテーションのベストタイムをマークした。
一度ガレージに戻るとセッティングを変えてプラクティスに参加。タイムを223.025mphまで伸ばし、この日19番手でこの日の走行を終えた。最後はアンドレッティ合同のチームランには合流出来なかったが、満足のいく1日だったようだ。
「今日は少し天候(風)が心配だったけどいい1日だった。クルマも良い感じだったと思う。最後はリヤサスペンションの問題でグループランに参加できなかった」
「ガレージに戻っている間にマリオといろんな事を話していたよ。インディの事、F1の事、2シーターの事、彼は本当にモーターレーシングのレジェンドだ。尊敬している。今日F1からインディカーに乗り換えたけど、もうスイッチを切り替えるだけ。5月3日にテストをしているから、そんなに大きな問題はなかった」
時折F1で見せている厳しい表情はここにはなく、落ち着いた面持ちでレースに臨んでいるのがわかる。
「走った後にチームメイトたちとマシンがどんな感じだとか、どこを変えたとか、いろんな事を話すのはとても助けになっているよ。残りのプラクティスもこのままうまく進めていければ、予選と決勝に向けて順調に仕上がると思っている」と前向きなコメントだ。
順調に進んでいる時こそ、細心の注意を払わなければいけないのがインディ500。だが、アロンソがこの罠をうまくかいくぐった時にはきっと良いリザルトが待っていることだろう。