F1スペインGPにおいて、フォース・インディアのマシンはカーナンバーが見やすく掲示されていなかったとして、FIAはチームに2万5000ユーロ(約309万円)の罰金を科した。この件でチームは、FIAとともに解決策に取り組んでいくという。
スペインGPからはカーナンバーとドライバーの名前をわかりやすく掲示するよう新たなルールが定められていたが、フォース・インディアはこれに従っていなかったとFIAのスチュワードが判断した。
FIAの技術指示書では、カーナンバーはマシン前方からはっきり見える形で縦230mm、太さ40mm以上で掲示するようにと通達されている。フォース・インディアはカーナンバーのサイズは拡大したものの、ノーズ上での位置が高すぎたため、FIAは規則に反しているとの判断を下した。
レース前に通知を受けていないこと、車検以降にカーナンバーの変更がないこと、また直ちにFIAと取り組みを開始することを申し出たことが理由となり、罰金は「これ以上の違反がないかぎり」12カ月間は保留となる。
フォース・インディアでチーフオペレーティングオフィサーを務めるオットマー・サフナウアーは、チームはレギュレーションに従っており、問題の対応については不満があると主張している。
「スポーティング・レギュレーションによれば、我々はルールに従っているんだ。車検も通過しているので、彼ら(FIA)が変更を要求するのであれば、レース後ではなく木曜日に言うべきだった」
「『できますか?』と変更を頼まれたならば、できることもあるし、それでもできないこともある。それがレギュレーションであるならば従う。我々は従っていた」
フォース・インディアのスポーティング・ディレクターであるアンディ・スティーブンソンは、チームはカーナンバー掲示のプランについては事前にFIAのチェックを受けたと話しているが、運営側の要求に沿えるよう、話し合いを通じて協力していくと言う。
「私たちはFIAに対し、ソチでこちらの意向を示しており、彼らから質問は受けなかった。だから明らかにレギュレーションに準じているものだと思っていた」
「レギュレーションには、カーナンバーはマシン前方からはっきりと見えるようにと記載されている。マシンの前に立って、マシンがこちらに走ってくるような感じだったら見えるんだ! とはいえ、F1という競技の特性を考えれば、マシンの前のどの角度からでも見えるものではないという意見には同意する。それについては今後解決していくつもりだ」
スティーブンソンは、「スポンサーとの契約により」デカールの位置が定められているため、カーナンバーの掲示位置については制限があることを付け加えた。
「今週は撮影日を設けているので、録画を見直して、できるだけ多くの角度から確実に見えるようにしていく。それから、これはFIAとともに取り組んでいかなければならないことを付け加えておく。車検も通過していたし、日曜日の前には誰も何も言っていなかったので、皆が満足しているものだと思っていた」