F1スペインGPを終え、15日から走行がスタートする第101回インディ500に挑戦するマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、フォーミュラ1での技術を応用することでオーバルレースでの足りない経験を補えることができると考えている。
F1モナコGPを欠場し、同日に行われるインディ500に参戦するアロンソ。5月3日に行われたインディアナポリス・モータースピードウェイでのテストでインディカー・マシン、そしてオーバルを初ドライブし、110周を走行。インディ500に初参戦するルーキードライバーに課せられるルーキーオリエンテーション・プログラムもすでにクリアしている。
アロンソは、マクラーレンF1でのエンジニアリングのノウハウとインディカーではあなり一般的でない精巧なシステムを利用することで、優位に立つことができると考えている。
「僕のライバルたちよりも勝つチャンスは低いパーセンテージだよ。オーバルレースの経験がないし、トラフィック(集団走行)での戦い方の経験や、ラストラップのテクニックや小業も持っていない」とアロンソ。
「けれど、同じように僕たちがF1でも持っている精巧さのレベルはインディカーよりも高いんだ」
「だから、マクラーレンと一緒に戦うことで、何人かのエンジニアたちと一緒にインディ500に行くつもりだ。アンドレッティチームを助け、違うアプローチに感謝されるかもしれないし、より科学的なアプローチは僕の武器になるよ」
「勝利に対して低いパーセンテージだけど、それは誰でも勝つことができるレースということは真実さ。不運な要因やイエローフラッグ、セーフティカー。1%しかよくならないとしても、試す価値はあるんだ」
アロンソは3日のテストの際に、ステアリングホイールに基準ラップタイムを出すことでルーキープログラムを素早くクリアするのを助けるカギとなったと説明する。
「僕はエンジニアに昨年の210mphの参考ラップがわかるように話したんだ。最初のフェーズでは、その基準ラップより2~3割遅めのスピードを試した。次にその基準ラップよりも2~3割速くなるように走行し、基準ラップよりも1秒速く走ることもしたよ」
「エンジニアにはステアリングホイールで参照できるように頼んだんだ。普通はやっていないけどね。ほかのルーキーたちはこのテストをクリアするのに時間がかかると思うね」
「少しでも助けを借りれば、すべてをコントロールすることができる。技術と精巧さの面では、F1は別のレベルにあるんだ」
「僕にとって大きなチャンスになるのは、僕たちがF1で使っていた精巧さをここで実装することだよ。僕はそれを秘密にしておく必要もあるけどね」