KTMのMotoGPマシンは再構築されたエンジンに切り替えたことで、マシンのトラクションが改善されたとポル・エスパルガロは語った。
2017年シーズンを唯一のスクリーマー型エンジンでスタートしたKTMだが、第4戦スペインGPで新スペックのエンジンを導入。点火順序をスクリーマー型からビッグバン型へと移行した。
エスパルガロとチームメイトのブラッドリー・スミスはスペインGPの前に第5戦フランスGPの舞台となるル・マンで新スペックエンジンのテスト実施。最初は第4戦スペインGPのフリー走行1回目で評価を行なっていたが、週末全体で使用することになった。
エスパルガロは、新しいエンジンの大きな違いは加速が改善されたことだと語った。
「僕たちは加速について不満を訴えてきた、特に初めの2ギヤでね」
「今、バイクのトラクションが良くなったのは、エンジンのおかげでタイヤが効率よく駆動力を路面に伝えているからだ。パワーカーブが再び正常に戻った」
「もう繰り返しキッキングすることはない。すべてがいいい感じで、結果、僕たちは加速時に(他のライダーに)ついて行ける」
KTMは駆け出しチームだが、ヘレスでの予選はエスパルガロが15番手、スミスが16番手と、最高の予選結果を記録した。
好調なエンジンに勇気づけられ、エスパルガロはKTMが取り組んでいる新たなシャシーでもう一歩前進することに期待を膨らませている。
「コーナリングで何かが欠けているのは確かだ。それが一番大きい問題だね」とエスパルガロ。
「もうすぐ到着する新しいシャシーにも(エンジンと)同じような進歩があったら、驚くほど素晴らしいことになるだろう」
エスパルガロはスペインGPでリタイアを喫したが、一方のスミスは14位につけ、今季2度目のポイント獲得をした。
スミスはスペインGP後のオフィシャルテストで、優勝したダニ・ペドロサに後ろにつかれたことで、バイクの長所と短所についてさらに洞察を得ることができたという。
「僕の考えでは、パワーは欠けていない」とスミスは次のように語った。
「その点はいい具合に進歩している。加速力があるし、リアのグリップもいい」
「ダニは後ろにいるのに、僕はどういう強みがあるのか解く事ができた。それは彼のマシンのエンジン音のせいで、彼が近づいてきているのか遠くなっているのかが音で分かったからだと思う」
「MotoGPの優勝者が2から3周の間、後ろについてきた時でさえも分かるんだ」
「だから、すべてのことが前向きだと言える」