今年で101回目の開催を迎える世界三大レースのひとつ『インディアナポリス500マイルレース』。2週間に渡るインディ500の走行スケジュールを開催前におさらいしよう。
インディアナポリスモータースピードウェイの2.5マイルオーバルを舞台に毎年5月最終月曜日の戦没将兵追悼記念日前日に行われる世界三大レースのひとつ、インディ500。1911年に初開催し、昨年100回大会を迎えた。
5月はじめに開幕しプラクティス走行や予選、サイン会やパレードなどのイベントを行うなど決勝レースまで約1カ月に渡って開催され“マンス・オブ・メイ”ともいわれる。
近年は走行スケジュールが短縮され約2週間に凝縮されて開催されている。
■予選に向けて5日間のプラクティス走行
第101回大会となる2017年のインディ500。走行がスタートするのは15日月曜日からだ。初日は12時から14時まではインディ500のルーキードライバーに課せられたルーキーオリエンテーション・プログラムの走行時間となる。
ルーキーオリエンテーション・プログラムは、インディ500初挑戦のドライバーに対して、205~210mphで10周の走行、210~215mphで15周の走行、215mph以上で15周の走行を行うことを定めるものだ。F1モナコGPを欠場してインディ500に挑むマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、5月3日の走行時にこのプログラムをクリアしている。
そのあと14時から18時までが全車のプラクティス走行となり、まずはベースセッティングの確認を行っていく。
16日の火曜日から18日の木曜日までは、雨などが降らない限り12時から18時までの6時間のプラクティス走行が連日予定されている。
そして19日金曜日はプラクティス走行はファストフライデーと呼ばれ、5日間のプラクティスの集大成を見せる日でもあり、各車が予選に向けたセッティングを試すプラクティスでもある。
この日から予選用のターボチャージャーも導入されエンジン出力がアップ。よりハイスピードの走行が行われる。また、高額な賞金で知られるインディ500ではさまざまな賞金設定があり、ファストフライデーのトップには賞金1万ドルが授与される。
■2日間の予選で3台×11列の33グリッドが決定
翌日20日からはいよいよ予選がスタート。予選初日は、1時間のプラクティス走行のあと11時から17時50分まで走行時間が設けられる。
インディ500の予選は4周の平均スピードで争われ、予選出走順はくじ引きによって決まる。上位9台が翌日にポールポジションから9番手までを争うファスト9に進出し、10位以下は10番手から33番手のグリッドを争うセッションへと進む。
17時50分までの走行時間内なら何度でもアタックが認められており、全車が一度アタックを終えると、各車が再度アタックを行っていく。ここまで出した順位を捨ててアタックするドライバーが優先され、保守的にでるか積極的にアタックするか戦略が分かれるところだ。
21日日曜日はポールデーと呼ばれインディ500の全33グリッドが決定する日だ。30分ずつのプラクティス走行が終わると、前日の10番手以降が登場しグリッド10位から33位を争うセッションが14時45分から16時45分まで行われる。
前日の33番手から順に一度だけのアタックを行い、その平均スピードによって10位から33位までのグリッドを決定する。今年はフルグリッドとなる33台がエントリーしたため、予選通過を争うインディ500恒例のバンプアウトは昨年同様行われない。
そして、17時から17時50分までが9台でポールポジションを争うファスト9が行われる。前日の9番手から順にアタックを行い、ポールポジションから9番手までのグリッドを決定する。ポールポジション獲得の賞金は10万ドルだ。
■2回のプラクティス走行を経て決勝レースへ
ポールデーの翌日月曜日にも12時30分から16時までプラクティス走行が行われる。ここからはロングランなどを行い、決勝レースに向けてセッティングを変更していく
3日間の休みを経て、26日はカーブデーと呼ばれる決勝レース前最後の走行が行われる。走行時間は11時から12時と1時間と短いものだ。
2017年の決勝レース日は28日だ。11時35分(日本時間29日0時35分)よりドライバー紹介がスタートし、伝統のオープニングセレモニーが行われていく。そして、12時14分(日本時間29日1時15分)にスタートコマンドが予定され、全車がエンジンを始動。12時19分(日本時間29日1時19分)に200周500マイルのレースがスタートする。
アロンソの参戦でより注目が集まっている2017年のインディ500。トップでチェッカーフラッグを受け、勝利のミルクの飲むのはどのドライバーか?