チャズ・デイビス(ドゥカティ) SBKイタリア・ラウンドでチャズ・デイビスが完璧な連勝、
マルコ・メランドリも3位、5位フィニッシュ
2017スーパーバイク世界選手権(SBK)第5戦のイタリア・ラウンドがイモラ・サーキットで開催され、Aruba.it Racing - Ducatiチームのチャズ・デイビスは、大勢のドゥカティスタが見守る中、圧倒的なパフォーマンスでライバルを圧倒、レース1、2ともに大差で優勝を決めた。チームメイトのマルコ・メランドリは、土曜日にSBKキャリアでは初となるイモラの表彰台に立ち、日曜日は最後まで粘り抜いて5位でフィニッシュした。
レース1
金曜日のフリー走行から戦闘力を発揮したAruba.it Racing - Ducatiチームは、スタンドを埋め尽くした地元ファンが見守る中で記憶に残るレースを披露した。
昨年のイモラでもレース1、2を連覇したデイビス。今年も予選から圧倒的なペースでライバルを圧倒した。さらにレースでは、ホールショットを決めるとそのまま一気に逃げ切り、残り6周時点で2番手のライダーに7秒もの大差をつけていた。ここで赤旗が提示され、レースはこの前のラップのリザルトで確定した。
メランドリは5番グリッドからのスタート。驚異的なダッシュですぐにチームメイトの背後につけた。ジョナサン・レイとトム・サイクスのカワサキ勢と激しくバトルを展開しながら3位フィニッシュ。SBKイモラ・ラウンドでは自身初となる表彰台に登壇した。
レース1のコメント:
チャズ・デイビス(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#7)-1位
「ここまでは完璧な週末だ。このサーキットは、本当に僕やパニガーレRと相性が良い。今年は加速パフォーマンスの点で進歩できている。タイトなシケインがあるイモラでは絶対に不可欠な特性だ。また、僕自身のライディングスタイルとこのサーキットのレイアウトも合っている。タイヤを労りながら、レイとのギャップをコントロールしていたが、マシンフィールは驚くほど安定していた。2位に大差を付けたが、簡単なレースではなかった。明日はグリッド後方からのスタートだから、今日と同じレースはできない。混乱を避けながら辛抱強く走らなければならない。エレクトロニクスにはまだ改良の余地があるとはいえ、それを実現したとしても現状とは大きな差にはならないだろう。最後に、熱狂的なサポートで僕らを支えてくれたドゥカティスタに感謝したい!」
マルコ・メランドリ(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#33) - 3位
「地元ファンの前で表彰台に立てて、言葉では言い表せないくらい嬉しかった。だが、今日はイージーな展開ではなかった。朝からいくつか問題が発生して、ブレーキング中のマシンフィールにしっくりこない部分があった。また、加速中はシフトアップの度にスロットルを閉じなければならず、ドゥカティのパワーアドバンテージを活かし切れなかった。チャズは本当に速かった。特に第3セクターが驚異的だった。どうにか彼について行こうとしたが、ミスを犯してしまった。何周かラップしてタンクが軽くなると状況が改善した。元々カワサキ勢との勝負になると思っていたし、サイクスとやり合う準備もできていた。残念ながらポテンシャルをフルに発揮することはできなかったが、この借りは明日返したい」
テファノ・チェッコーニ(Aruba S.p.A CEO兼チーム代表)
「地元レースだと、いつも以上の気合いが入る。ファンの前で素晴らしいレーシングショーを披露することも大切だ。今日はこれ以上のリザルトは望めないと思う。チャズは、ポールポジションを取って、コースレコードを出し、圧倒的な優勝を果たし、今回もイモラとの相性の良さを証明してくれた。マルコはガッツある走りでSBKではイモラ初の表彰台に立った。明日も良いレースを見せてくれるに違いない」
レース2
前日、ライバルを圧倒したデイビス。レース2では、新レギュレーションに基づいて、9番グリッドからのスタート。わずか2周で赤旗再スタートとなる波乱の展開となったが、彼のパフォーマンスには何ら影響を与えなかった。当初は6番手を走行し、その後、確実に順位を上げて暫定リーダー、サイクスとの差を詰めた。8周目に首位を奪うと、圧倒的な速さで最終的に2位のライダーに4秒のギャップを開け、地元イベントを完璧な連勝で制した。
チームメイトのメランドリは、昨日の3位でその走りに期待がかかったものの、予想外の苦戦を強いられた。当初は3番手を走行していたが、その後徐々に首位グループから後退。しかし、最後まで粘り強く走り抜き、5位でチェッカーを受けた。
第5戦終了時点のランキングでは、161ポイントのデイビスが2位、124ポイントのメランドリが4位につけている。第6戦の英国ラウンドは、5月26日~28日にドニントンパーク・サーキットで開催される。
レース2のコメント:
チャズ・デイビス(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#7) - 1位
「素晴らしい週末だ!今年初めて、イベント開催当初から僕たちがベンチマークになっている実感があった。金曜日からリズムに乗って、良い流れを維持しながらパフォーマンスを向上させることができた。チームが素晴らしい仕事をしてくれた甲斐あって、コンディションの違いもモノともせず、レース1、レース2ともに完璧だった。今日は最初のスタートではやや混乱に巻き込まれたが、再スタートの時はうまくダッシュして、好位置につけられた。サイクスのペースはかなり速かったので、全力で彼を捕えにかかった。オーバーテイクした後は、自分のペースで走行できた。今週末、応援に来てくれたすべてのイタリアのファンに感謝したい。彼らの声援は本当に特別だった」
マルコ・メランドリ(Aruba.it Racing - Ducatiスーパーバイク・チーム#33) - 5位
「厳しい1日だった。ポテンシャルをフルに発揮できなかったので、今日のリザルトには不満が残る。昨日は表情台に立てたとはいえ、加速時にいくつか問題があった。残念ながら、レース2までに解決できなかった。シフトアップの時にリアがしっかりと路面を捕らえられなかったせいで、低速コーナー立ち上がりでハンディを負ってしまった。フロントエンドにも自信が持てなかったので、フォーレス(シャビ:ドゥカティ)を攻め切れなかった。サポートしてくれたファンに感謝の気持ちを届けたい。イタリア人として、イタリアの地でイタリアン・マシンに乗ることに大きな誇りを覚えた。今日の借りはドニントンで返したい」
アーネスト・マリネッリ(スーパーバイク・プロジェクト・ディレクター)
「本当に感動的な週末だ。チャズは2戦とも非の打ち所がなかった。サーキットを訪れて熱い情熱を見せてくれたすべてのドゥカティスタとテレビの前で声援を送ってくれたファンの全員に、昨日と今日の勝利を捧げたい。イモラで勝つのは特別だ。マルコにはセットアップ上の問題があって、レース2では表彰台に上れなかったが、立ち止まることなくハードワークを続けるつもりだ。彼もすぐに、さらに良いリザルトを獲ってくれると確信している」