モンスターエナジーNASCARカップは5月13日、第11戦カンザスが行われ、マーティン・トゥルーエクスJr.(トヨタ・カムリ)が優勝した。またレース中には3台が絡む大クラッシュがあり、アリック・アルミローラ(フォード・フュージョン)がヘリコプターで救急搬送されている。
決勝前日に行われた予選では、参戦する39台中11台が予選前の車検を通過できなかったため、セッション冒頭20分に出走できず。この混乱もあり、ライアン・ブレイニー(フォード・フュージョン)が自身初のポールポジションを手にした。
267周で争われた決勝は15回のイエローコーションと1度の赤旗が掲示される荒れた展開となる。3番手スタートだったトゥルーエクスJr.はステージ1、ステージ2での勝利こそ逃したものの、104周に渡ってレースをリードした。
レースは残り5周というタイミングでカート・ブッシュ(フォード・フュージョン)、デニー・ハムリン(トヨタ・カムリ)、ジミー・ジョンソン(シボレーSS)が絡むクラッシュがあり、延長システム“オーバータイム”が導入される。
このリスタートでトップにつけていたブレイニーを交わしたトゥルーエクスJr.は、同じくブレイニーを交わしてきたブラッド・ケゼロウスキー(フォード・フュージョン)を振り切ってトップチェッカー。3月の第3戦ラスベガス以来となる今季2勝目、今季から投入されている新型カムリにも2勝目をもたらした。
■レース中盤に3台が絡むクラッシュ発生。アルミロラは腰椎を圧迫骨折
アルミローラが絡むクラッシュはレース終盤の200周目に発生した。ダニカ・パトリック(フォード・フュージョン)とジョーイ・ロガーノ(フォード・フュージョン)が12位争いを演じていた際、ターン1でロガーノ操るマシンの右フロントブレーキローターが突如破損。前を走るダニカのリヤに衝突してしまう。
後ろからプッシュされる形となったダニカはアウト側のサイドウォールにフロントから激突して、火の手を上げながらスピン。また、バランスを崩したロガーノもダニカの前方をふさぐ形でハーフスピンする。
ターン1の外側をレーシングスピードで走行していたアルミローラは、この2台に前方をふさがれる形となり、速度を落とせないまま激突した。
アクシデント後、ダニカとロガーノは自力でマシンを降りたものの、高速で衝突したアルミローラは腰部の痛みを訴え、動くことができず。30分に渡る救出活動の上、救急搬送された。
レース後、精密検査の結果を受け、アルミロラ擁するリチャード・ペティ・モータースポーツが発表した声明によれば「アルミローラはアクシデントの影響で第5腰椎を圧迫骨折している」という。
「アリック・アルミローラはカンザスの病院を離れ、地元であるムーアーズビルへ移動する」
「アルミローラはクラッシュの影響で第5腰椎を圧迫骨折しており、今後はシャーロットの医師による観察のもと、療養することになる」
モンスタエナジーNASCARカップ第12戦は5月28日、ノースカロライナ州のシャーロット・モーター・スピードウェイで行われる。