坪井翔(カローラ中京 Kuo TOM'S F317)と宮田莉朋(カローラ中京 Kuo TOM'S F314) 2017年5月15日
トヨタ自動車(株)
GAZOO Racing Company
2017年全日本F3選手権 第3大会(第6,7戦)
第7戦で坪井2位、宮田が3位表彰台獲得
富士スピードウェイで全日本F3の第3大会(第6戦、第7戦)が開催され、ウェットコンディションとなった第6戦は首位を争った坪井 翔(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)はペナルティを受け7位、宮田 莉朋(カローラ中京 Kuo TEAM TOM'S)が5位。ドライで行われた第7戦は、スタートで出遅れた坪井が追い上げたが惜しくも2位、宮田が3位で共に表彰台を獲得した。
全日本F3選手権の第3大会(第6戦、第7戦)が5月13日(土)と14日(日)の両日、静岡県の富士スピードウェイで開催された。
今大会も開幕大会岡山同様、スーパーフォーミュラとの併催ではない、F3単独開催。今季の全日本F3には、TDP(トヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム)ドライバーとして、トヨタの支援で21歳の坪井と17歳の宮田がシリーズ参戦している。
12日(金)に行われた専有走行はドライコンディションだったが、13日(土)は朝から降雨に見舞われ、午前9時55分からの予選は、いきなりヘビーウェットコンディションの中でアタックを強いられることとなった。また、今季ここまでの2戦は、30分間のセッションにおけるベストタイムとセカンドベストタイムで2戦のグリッドを決定していたが、今大会は昨年と同様、10分ずつ、間に10分間のインターバルをおいての予選アタック方式が採られた。
午前9時55分からの第6戦予選では、各車徐々にタイムを上げていく中、坪井が2番手タイムをマークするも、ポールポジション獲得は果たせず。10分間の予選を初めてアタックした宮田はタイヤを暖めきれず、第6戦は7番手から決勝に臨むこととなった。
セッション間の10分のインターバルで各車セッティングを調整し、第7戦予選のアタック開始。坪井が計測3周目に2番手タイムをマーク。その後、タイムを更新してトップとの差を詰めていった坪井だったが、逆転までには至らず、2戦連続の最前列2番手グリッドとなった。セッション終盤になると雨脚が強まってきたか、各車タイム更新はならず、宮田は3番手グリッドを確保した。
予選の後、午後3時45分には、予選時よりも雨が小降りの状況で第6戦決勝(15周)のスタートを迎えた。2番手グリッドの坪井は3番手車両の先行を許すも、ダンロップコーナー入り口で逆転。
首位の車両がスタート直後からハイペースで逃げ、4周目には2位坪井との差は4.2秒に。しかし、その後は坪井がペースアップ。周回遅れが現れるレース終盤には一気に差を詰め、13周時点でその差は1秒以内に。翌周のストレートからTGRコーナー(1コーナー)進入で並びかけるも逆転はならず。
ペースの上回る坪井は更に追撃を続けたが、ファイナルラップのTGRコーナー進入で接触。スピンを喫した坪井は車両にダメージを負い、3位でチェッカーを受けたものの、接触で決勝結果に30秒加算のペナルティを受けることとなり、7位という最終結果となった。
宮田は最後までタイヤの暖めに苦しみ、7位でチェッカーを受けたが、坪井のペナルティと、失格車両があったことで5位フィニッシュとなった。
14日(日)は空に雲が残っているもののドライコンディションで、午前11時25分から第7戦決勝(21周)がスタート。最前列2番手の坪井は、後方から好ダッシュを決めたライバルと、3番手スタートの宮田にもかわされ4位に後退。
坪井はペースの上がらない宮田を4周目のTGRコーナーでかわし3位、更に8周目にも1台かわして2位へ浮上。首位を追ったが、セッティングの違いによりレース終盤になると坪井のタイヤ摩耗が厳しくなり、じりじりと引き離されることに。
しかし、首位の車両が周回遅れとなったNクラス車両を抜きあぐねる間に坪井が猛追。18周目には1秒以内へとその差を詰めたが、惜しくも逆転には至らず、2位でフィニッシュ。宮田が3位で続き、2台揃っての表彰台を獲得した。