前日の決勝レース1に引き続き、F2第2戦決勝レース2が5月14日にスペイン、カタルーニャ・サーキットを舞台でとして行われ、日本の松下信治(ART)が5番グリッドから見事、逆転優勝を果たして表彰台で君が代が流れた。GP2/F2で通算3勝目を飾った。
レース2は上位8台がリバースグリッドでスタートするため、レース1で8番手だったアルテム・マルケロフ(ロシアン・タイム)がポールポジションからのスタート。続いてグスタフ・マルジャ(レーシング・エンジニアリング)が2番手、ホンダの育成ドライバーでもある松下は5番手、レース1の優勝者シャルル・ルクレール(プレマ)は8番手からスタートした。レース2はピットイン義務のない26周で行われた。
3番グリッドからスタートしたニコラス・ラティフィ(DAMS)がロケットスタートを決め1コーナーで一気にトップへ、松下も好スタートで3番手まで順位を上げたが、マルケロフは大きく順位を落とした。
前日のレース1で接触のため結果を残せなかったアントニオ・フォコ(プレマ)はオープニングラップの7コーナーでニック・デ・ブリース(ラパックス)と接触し、両者ともリタイヤとなった。この接触により1周目からセーフティーカー(SC)が導入された。
3周目にレースが再開すると中盤グループが激しいバトルを繰り広げる。ルカ・ギオット(ロシアン・タイム)、アレクサンダー・アルボン(ART)、ルクレール、マルケロフが熾烈な5番手争いを見せる。
その頃、3番手を走行していた松下も前を行くマルジャとの激しいバトルの末、14周目の1コーナーでマルジャがタイヤを激しくロックさせ、アウトに膨らんで失速したところをすかさずパスし、2番手へと躍り出る。このタイヤロックによりマルジャはフラットスポットをタイヤに作り、大きく失速する。
オリバー・ローランド(DAMS)が勢いを失ったマルジャをパスすると、レース後半はマルジャを含めたアルボン、ルクレールの4番手争いが激化する。3台のバトルは5周にわたって続き、ルクレールが20周目にアルボン、21周目にマルジャをパスして落ち着く。
トップを快走していたラティフィの後ろを走行していた松下だが、22周目の5コーナーでラティフィが突然のコースアウト、松下がトップに立つ。さらにローランド、ラティフィがチームメイトながら激しいバトルを展開し、ラティフィはチームメイトとのバトルに敗れ、3番手まで沈む。
レースはそのまま松下が先導でチェッカーを受け、2番手にはローランド、3番手にはラティフィとDAMSが続いた。松下は今季初優勝。表彰台では前日のGP3優勝の福住仁嶺に続き、君が代が流れ、ふたりが所属するARTとしてもGP3、F2と2カテゴリーで優勝。松下は昨年のモナコ戦レース2以来となる、GP2/F2で通算3勝目を飾ることになった。
今回のスペイン大会の結果、チャンピオンシップポイントのトップは73ポイント、ルクレールが2番手のローランドに26ポイント差をつけている。松下は31ポイントで5番手。第3戦以降も松下の活躍が期待される。