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FIA F2スペイン決勝1:驚異の新人ルクレールが2勝目。松下信治、表彰台まであと一歩

2017年05月14日 06:43  AUTOSPORT web

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19歳の新人ながら第2戦スペインで2勝目を挙げたシャルル・ルクレール
F2第2戦決勝レース1がスペイン、カタルーニャ・サーキットで5月13日に行われ、ポールポジションは19歳ルーキーながら開幕戦から周囲が驚く速さを見せるシャルル・ルクレール(プレマ)が獲得。2番手にルカ・ギオット(ロシアン・タイム)、3番手にニック・デ・ブリース(ラパックス)が続いた。日本の松下信治(ART)は10番手のスタートとなった。決勝レース1は37周で行われた。

 オープニングラップはルクレールが好スタートを決めターン1を制するが、2番手スタートのギオットが果敢に攻め、4コーナーで一度はトップへ躍り出るものの次の5コーナーで再び抜き返すという激闘を繰り広げる。

 その後方でもアルテム・マルケロフ(ロシアン・タイム)が3つ順位を上げ10番手、松下も8番手まで順位を上げるなど、大きな接触はなかったものの順位変動の多いオープニングラップとなった。セルジオ・カナマサス(トライデント)は2コーナーでコースアウトし、コース復帰が規定と異なっていたしたとして後ほど5秒追加ペナルティを受けることに。

 2周目に入っても各所でバトルが繰り広げられ、7コーナーでアントニオ・フォコ(プレマ)とマルケロフが接触し、フォコはフロントウィングを引きずりながらピットへ向かう。

 そんな中、レース序盤からトップを走るルクレールがファステストラップを記録しながら逃げの体制へと入る。また、中盤グループでは松下が6周目には7番手まで順位を上げながらもトップ勢を状況に。

 7周目、4番手を走行していたジョーダン・キング(MP)がピットイン、ソフトタイヤからハードタイヤへと交換すると、8周目にルクレール、松下、グスタフ・マルジャ(レーシング・エンジニアリング)らソフトタイヤ勢が続々とピットインする。ここで、ハードタイヤで走行していたアレクサンダー・アルボン(ART)がいったんトップに、オリバー・ローランド(DAMS)が2番手となる。

 9周目にカナマサスがギヤボックストラブルでコース上にストップするとバーチャルセーフティカー(VSC)が導入され、10周目にセーフティカーが導入される。この時点で、すでにピットインを済ませハードタイヤに変えたルクレール、ギオット、松下はそれぞれ12番手、13番手、15番手につける。すでにピットインを終えている組は、ピットインを伸ばしている組とのギャップが縮まり、ルクレールやギオット、松下は優位な状況に。

 14周目にレースが再開されると、1ストップ行ったドライバーたちが猛烈な追い上げを見せ順位を上げる。その頃、20周目、3コーナーでフォコとロベルト・メリ(カンポス)が接触、メリはパンクし、フォコは再びフロントウイングにダメージを負った。

 24周目にようやくスタートからハードタイヤを履いていたデ・ブリースがピットへ入ると、それに続き、26周目にトップを走っていたアルボン、29周目にローランドがハードタイヤからソフトタイヤへと変え、ハードタイヤを履いた上位陣を猛追する。

 全ドライバーがピットインを終えると、序盤でタイヤ交換を済ませていたルクレールがトップを走行、ギオット、松下がそれに続き逃げる。

33周目に5番手を走行していたローランドがアルボンを交わすと、1周あたり約2秒速いという驚異的な速さで3番手の松下を追い上げ、残り2周を残した36周目、1コーナーで松下をパス。松下はそれまで懸命にローランドを抑えていたが、ストレートでスリップに入られてしまい為す術なく3番手を奪われてしまう。

トップのルクレールは予選から圧倒的なペースを見せ、レースでもまったく隙のない走りを見せ、ルーキーイヤー2大会目、3つ目のレースで2度目の優勝を飾った。2番手にはギオット、3番手にはローランドが続き、日本の松下は4番手と惜しくも表彰台に届かなかったがマシンの手応えはよさそうで、レース2に期待ができそうだ。