2017年5月12日
プレスリリース
ENDLESS SPORTS
スーパー耐久シリーズ2017 第2戦スポーツランドSUGO
13号車 ENDLESS・ADVAN・86
開催日:2017年4月29~30
サーキット:スポーツランドSUGO
チーム体制:ENDLESS SPORTS
ドライバー:小河諒/高橋翼/花里佑弥
予選結果:クラス5位
決勝結果:クラス2位
シリーズランキング:ST-4 CLASS 3位
[予選] 13号車 5位
Aドライバー/小河諒……5位 8:50~ ドライ
Bドライバー/高橋翼……4位 9:15~ ドライ
Cドライバー/花里佑弥……3位 9:40~ ドライ
第2戦の舞台となるのはスポーツランドSUGO。この週末は気温がグングンと上昇し、昼近くには夏を思わせるような日差しがふり注いだ。
今回も前戦の開幕戦同様、2クラスに分けての開催となったが、クラス分けは、Gr1がST–X、ST-TCR、ST-1、ST-2、ST-3の5クラス(全26台)。Gr2はST-4、ST-5の2クラス(全27台)。
各グループとも土曜日の早朝から予選が行われたが、グループ2は、午後2時過ぎから3時間の決勝レースというハードスケジュール。それでも今回の救いは開幕戦では最も速いST-Xのマシンとラップタイムで10秒も遅いST-4クラスのマシンが一緒に走らなくてよかった点だ。
今シーズンから当チームに加わった高橋はフォーミュラ畑出身。花里に至ってはフレッシュマンのハチロクレースしか経験がないとなると、こういったスピード差があるマシンとの混走レースは厳しい。とにかく、スーパー耐久は、他にない独特なレース。経験を積んでいくしかない。
今回の予選ではマシンに問題もなく、アタック中も大きくロスするほどラインを塞がれることもなかった。まずまずの状況のなかでAドライバーの小河もBドライバーの高橋もアタックできた。しかし、ポジション的には総合5番手。最大のライバルと思われた86号車に至っては、1秒以上も速い。
S2000やシビックといったホンダ勢だけでなく、ロードスターも今シーズンは速い。確かに当チームのマシンには、開幕戦で入賞しているからウェイトハンディ(今シーズンからウェイトハンディ制を採用)が課せられているが、この状況では連覇どころか、表彰台に上がるのも厳しいかもしれない。
当チームの最大の武器は「チーム力」。天候の急変/セーフティーカー導入/レース距離が長くなれば、このチーム力を最大限に生かせるが、シリーズの中心となっている3時間レースだと生かすのが難しい。
これは結果論に過ぎないが、今回のレースで完走できなかったグループ2のマシンはわずか4台。これまでは「速さはあるものの耐久性がない」といったマシンも多かったが、今回は違った。確実に走りきれる性能が秘められている。この「チーム力」を最大限に生かして、このピンチを乗り切るしかないのだ。
[決勝] 13号車 2位
14:18スタート 3時間レース(17:19チェッカー)ドライコンディション
予選終了後、メカニックが各部のチェックを手際よく行なっていく。ドライバーもドライバー交代の練習を行う。決勝前のミーティングでは、セーフティーカーが入った時などのことも想定して確認が行われる。12時過ぎ最終コーナーよりに広がっていた厚い雲が急接近。ポツリポツリと雨が落ちだす。
雲の流れ方からすると、すぐに止むように見えたが、どのくらい降るのかは分からない。路面を濡らすほどなのか、そうでないのか。いずれにしても、レインタイヤも用意しておかないといけない。ピット裏は慌ただしくなっていく。
結局、この雨は路面を濡らすことなく止み、決勝レースはドライコンディションのなかで始まった。
午後2時18分過ぎ、1ラップのローリングからスタートが切られる。スタートドライバーの小河は、まずまずのスタートを切るがポジションアップにはつながらない。
予選で圧倒的な速さを見せた86号車は、この決勝レースでもスタートから逃げまくる。2番手に上がっていたハチロクにラップタイムで1秒、当チームのハチロクとは1.5秒以上速いラップタイムなのだ。
なんとか離されないようについていきたい小河だが、トラブルから最後尾スタートとなったS2000が異様な速さで迫ってくる。7ラップ目には、このS2000に5番手のポジションを奪われてしまう。
このS2000は15ラップ過ぎにピットストップ。当チームは再び5番手にポジションを戻す。30ラップ過ぎ、1回目のピットストップが始まる。トップの86号車と当チームのハチロクとの差は36秒にまで広がった40ラップ過ぎ、小河がピットに滑り込んでくる。
当チームは少しでも差を詰めるために、タイヤは左側のみ交換して、高橋に乗り換わったハチロクをコースに送り出す。これでポジションは8番手にまで落ちるが、ほとんどのマシンが1回目のピットストップを終わらせた50ラップ過ぎには、当チームのハチロクも4番手にまでポジションを上げる。
55ラップ過ぎ、86号車がピットでの作業違反でドライブスルーのペナルティが課せられる。最後までピットストップを伸ばしていた55号車が59ラップ目にピットストップ。これで当チームは2番手に浮上、86号車を追う展開となるがその差は35秒。高橋は必死の走りを見せているのに、その差はジワジワと広がっていく。
71ラップ過ぎ、トップの86号車が2回目のピットストップ。これで86号車の前に出るが、その差は40秒弱。当チームもピットに入ると、ふたたび2番手に戻ってしまう。
それよりも気になるのは、3番手に上がってきているロードスターの存在だった。トップスピードで10㎞/h近くも速い。2回目のピットストップでタイヤ交換をしなければ、2番手を守れる。
ただ、1回目のピットストップでは左側のみしかタイヤ交換していない。右側が最後まで持つかは分からない。ただ、4本交換をしてしまうと、1秒近く速いラップタイムで追い上げてきているロードスターの後方に落ちるのは必死だ。どうするか? 当チームは4本交換でいくことにする。
83ラップ過ぎ、高橋がピットに滑り込んでくる。4本のタイヤ交換を済ませ、ふたたび、小河に乗り換わったハチロクをコースに送り出す。
これで3番手に後退。その差は7秒弱だ。ジワジワと追いつめていく。91ラップ過ぎ、ようやくその差は5秒を切る。100ラップにはその差を3.3秒にまで詰めるが、ST-5クラスのマシンがコーナーにいると、ふたたび、4秒差に広がる。
なかなか詰まらない。それでも108ラップ過ぎ、いっきに2秒近く詰めて、その差は1秒を切る。すでにチェッカーまで5分を切っている。
110ラップ目、完全にロードスターの背後に迫った小河。バックストレッチから馬の背コーナーでイン側に付ける。ロードスターはアウト側から立ち上がりSPコーナーに向けてイン側に……。交錯する形になる。小河がロードスターを押す形で接触。小河はそのまま、コースの残り、走り続けるが、ロードスターはストップしてしまう。
最終的にプッシングという裁定が下され、当チームのマシンに対して、レース後、35秒の加算となった。ただ、3番手に付けていたS2000とは38秒差あったため、ギリギリ2位に踏みとどまることができた。
また、小河はレース後、ロードスターのチームに行き、遺恨が残らないよう謝罪している。ランキングは変わらず3位。トップに付ける86号車とは9ポイント。2番手のS2000とは6ポイント差の3番手。
次回の鈴鹿ラウンドは、タイムアタックの予選、レース形式の敗者復活。そして、4時間の決勝……と、ハードな闘いになるのは必死。トップ2チームとの差を詰めるべく、鈴鹿に乗り込みたい。