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インディカーCEO「アロンソは特殊事例」。現役F1ドライバーの招致継続に否定的

2017年05月11日 14:32  AUTOSPORT web

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F1モナコGPを欠場してインディ500に挑むフェルナンド・アロンソ
フェルナンド・アロンソのインディ500参戦で注目が高まっているインディカー・シリーズだが、シリーズのCEOを務めるマーク・マイルスは、今後新たにF1ドライバーを招致する考えはないようだ。

 マイルスはマクラーレンとホンダ、アンドレッティ・オートスポートのコラボレーションにより実現したアロンソ参戦計画に関わった人物のひとり。

 今回のアロンソ参戦により、インディカーへの注目は世界レベルで高まっており、その勢いは1993年にF1チャンピオンを獲得したナイジェル・マンセルがCARTへの電撃移籍を発表した時に匹敵しているとの見方もある。

 しかし、マイルスは今回のアロンソ参戦は特殊な事例で、今後F1とインディカーによる交流がトレンドになることはないと語った。

「(今回のような注目の集め方は)我々の戦略にはそぐわない」とマイルス。

「アロンソ参戦は、さまざま条件が重なって実現したもので、今後もF1からドライバーを呼び込もうとは考えていない」

「彼の戦いに多くのドライバーが興味を持ち、自分自身も参戦したいと思うかもしれない。しかし、それは我々が望む成長戦略ではないんだ」

「NASCARでも同じようなことは起きている。あるシリーズでチャンピオンになれば、ほかのカテゴリーでどこまで通用するか試したくなるものだ。私はこういった勇敢な行動を尊敬している」

 また、アロンソがF1モナコGPを欠場してインディ500に参戦することは、アメリカ国内でのF1人気を押し上げることに繋がるとも語っている。

「これは“ウインウインウイン”の関係だと信じている」

「フェルナンド(・アロンソ)の知名度はアメリカで大きく上昇するだろうし、F1についても同様だ」

「もちろん誰もがフォーミュラ1という名称を聞いたことはある。しかし、今のところアメリカでF1は年1戦しか開催されていない。だから、(F1側は)アロンソ参戦を(アメリカでのF1人気向上に)最大限活用しようとするだろう」

「そして我々は、より多くのファンの注目を集めることができる」

「ここ数年、インディカーは“孤立”してきたが、シリーズは魅力的だと考えている。今後は世界レベルでのPRに時間を費やしたいね」