ウイリアムズF1のフェリペ・マッサは今シーズン、チームメイトのルーキー、ランス・ストロールと仕事をしていると、自身のキャリア初期にフェラーリでミハエル・シューマッハーが自分を導いてくれたことを思い出すと語った。
マッサは昨シーズン末での引退を表明したが、2017年シーズンのためにウイリアムズから呼び戻された。昨年までチームに在籍していたバルテリ・ボッタスがメルセデスへ移籍することになり、F3から昇格した18歳のストロールには経験豊富なチームメイトが必要だとウイリアムズが判断したためだ。
2006年にザウバーからフェラーリに移籍したマッサは、経験あるシューマッハーと組み、彼からたくさんのことを学ぶことになった。この年をもってシューマッハーがF1から最初の引退をしたことで、マッサは翌年、キミ・ライコネンのチームメイトとしてフェラーリに残留することができた。
2017年のウイリアムズ内でのチームメイト同士の力関係は、シューマッハーとの関係を思い出させるかと聞かれたマッサは「そう思うね。でもミハエルから教えを受けた時と比べると、今の僕はランスに比較的たやすく情報を渡していると思うよ!」と冗談を言った。
「僕は彼(シューマッハー)が与えてくれる以上のものを求め続けた。それでも彼はたくさんのことを与えてくれた」
「もっとも、僕の方が彼より前のポジションにいたときは、本当にうれしそうには見えなかったけどね」
「僕はたくさんの質問をしたものだ。ミハエルのことを教師や指導者として見ていたんだ。だから『ここはどうしているの? あそこではどうやっているの?』と質問することをためらわなかった」
「彼から聞き出せることはすべて聞き出そうとした。そして彼は教えてくれた」
「たまには頼み込む必要もあったけど。簡単には教えてくれないからね」
マッサはストロールに対してできる限り助けになろうとしているという。
「彼をいつも助けるようにしているし、気づいたことはすべて伝えている」とマッサ。
「僕たちはとてもうまくやっている。彼の助けになることで僕ができることはすべてやっている」
「たとえば、僕が何かしら工夫をしているコーナーで彼がラップタイムを失っていたら、彼は僕に尋ねてくる。僕は『あのコーナーはこうしたりああしたりするといいよ』と教えてあげるんだ。なんの問題もないよ」
第4戦終了時点でウイリアムズが獲得したポイント18点はすべてマッサが稼ぎ出したものだ。ストロールがF1について学んでいる間、ポイント獲得の責任を1人で背負う「覚悟はできていた」とマッサは言う。
「もちろん両方のドライバーがチームのために得点していく方がいい。そうすることが必要だし、どのチームも最後にはそれが必要になる。でも彼はまだスタートしたばかりで学んでいる最中であるということを忘れてはいけない」
「(ストロールには)時間を与えることが必要なんだ」