LCRホンダ代表のルーチョ・チェッキネロは、2018年にMotoGPへのエントリーを再度2台に拡大する可能性に言及し、もし実現すれば、フランコ・モルビデリや中上貴晶のようなMoto2ライダーが参戦に十分な実力を持っているだろうと述べた。
サテライトチームのLCRホンダは2台のマシンをエントリーした2015年を除き、ケーシー・ストーナーを最高峰クラスに参戦させた2006年以降はマシン1台で運営してきた。
MotoGPクラスの最後のグリッド枠はLCR向けに確保されており、チェッキネロは2018年に2台のマシンを走らせるべく、必要な資金獲得に動いている。
新しいグリッド枠を埋めるライダーとして、中上が最も有力な候補者に浮上してきている。25歳の中上はスペインGPの週末に、2017年のMoto2クラスでランキング3位に入ったらMoto2を卒業し、最高峰クラスへ挑戦する意志を表明している。
中上は4戦が終わった時点でチャンピオンシップの6位につけており、ポイントリーダーのモルビデリはMoto2で所属のマークVDSホンダや、プラマック・ドゥカティからのMotoGP参戦がすでに囁かれている。
ホンダは日本人ライダーをグリッドに加えたがっているとみられるが、実現すれば2014年に現在テストライダーを務める青山博一が参戦して以来のことになる。
「現実にはMotoGPの各チームはMoto2から上がってくる競争力が十分あるライダーに興味を持つ」とチェッキネロは語った。
「モルビデリがその一例だ。モルビデリはいくつか複数のチームから声がかかっている」
「我々はスポンサーを探しながら、参戦させるライダーを検討している。中上はそうしたライダーグループの中のひとりだ」
「もちろんまだ何も決まっていないし、話は進展していない」
中上は今年Moto2で6シーズン目を迎える。これまで表彰台獲得が12回、そのうち1回は2016年のオランダGPでの優勝だ。
LCRは2016年にカル・クラッチローが2度の優勝を飾っている。クラッチローはチームで3シーズン目を迎えるが、今シーズン終わりで契約が切れる。
「チームメイトができるかもしれないという噂はあるけれど、よくは知らない」とクラッチローは語った。
「契約書にサインなどしていないし、今の時点で僕は来年どこのチームともレースができる状況だ」
「現時点でLCRにとどまるのかということもまったく分からないし、中上のことは噂では聞いたことがあるけれど、僕には関係のないことだ」