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関口雄飛 2017スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2017年05月10日 12:52  AUTOSPORT web

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山下健太 関口雄飛 2017スーパーGT第2戦富士
2017年5月10日
プレスリリース

2017年スーパーGT第2戦「FUJI GT500km RACE」で、LEXUS TEAM WedsSport BANDOHは20戦連続入賞記録を達成!

厳しいレースを関口雄飛とルーキー山下健太選手が10位フィニッシュ!!

 トヨタ、ニッサン、ホンダの各メーカーがニューマシンを投入し、新時代を迎えた2017年のスーパーGT第2戦が、ゴールデンウィーク真っ最中の5月3~4日にかけて、快晴の静岡県、富士スピードウェイで盛大に開催されました。

 今回はチームメイトの国本雄資選手がWEC世界耐久選手権第2戦スパ・フランコルシャンに参戦するため欠場となり、ルーキー山下健太選手が代役に起用されました。

 山下健太選手は昨年の全日本F3選手権チャンピオンであり、今シーズンは全日本スーパーフォーミュラ選手権とスーパーGT300クラスにレギュラー参戦する若手有望選手です。

 3月のテストでGT500マシンのテストの機会を与えられてはいましたが、悪天候の為に十分な走行ができておらず、今回が実質的なデビュー戦となりました。

 新たなチームメイトに対して、関口雄飛は積極的に話しかけることでコミュニケーションを図るとともに、ときにジョークを言って緊張感をほぐしたり、メンタルな部分で飲まれないように最大限の気配りをしていました。

 チームとして戦うGT500クラスで、19戦連続で完走、ポイント圏内フィニッシュという記録を打ち立てているLEXUS TEAM WedsSport BANDOHにしても、連続20戦ポイント・フィニッシュという大きなマイルストーンを刻みたい、大切な1戦です。

 遠くは北海道や九州といった地区から、その雄姿をみようと足を運んでくださったファンの方々もいらっしゃり、一身にその期待を背負っています。

 ゴールデンウィークの渋滞を避けるため、例年どおり水曜日にフリー走行と予選が実施され、木曜日が決勝という変則的なスケジュールのなか、チームより一足早く最新のLEXUS LC500で颯爽とサーキットに登場した関口雄飛は多くのミーティングや取材撮影をこなし、着々と準備を進めていきます。

 エースとしての自覚は、大きな責任感を伴いながらも、着実に彼の内面的な成長をうながしているようです。朝のフリー走行では、まず関口雄飛がベースのセットアップを煮詰め、タイヤ選定の作業をこなしていきました。

 少しでもルーキー山下選手に走行時間を多く与えたい為、ひとつひとつの判断を素早く的確に進める関口雄飛は、ピットイン&ピットアウトを繰り返し、予定どおりのプログラムをこなしてドライバー交代。山下健太選手のサポートにまわります。

 ドライバー交代のシミュレーションに戸惑うなど、やや不安な要素があったことは否めませんが、まずは予選に集中しました。

 午後3時からの予選では、残り時間が10分15秒のタイミングで真っ先にコースインした19号車、ドライバーは関口雄飛です。残り4分を切ったあたりで各車が1分30秒台へと突入開始。

 関口雄飛は残り3分を切ったところで暫定2位の1分28秒622をマーク。続いてラストアタックで1分28秒474を叩きだし、予選Q1を4位で終えました。

 15時45分から開始された予選Q2では、山下健太選手が緊張の面持ちながらも落ち着いた走りで1分28秒692で暫定トップタイムをマークし、最終的に1分28秒537と、関口雄飛に迫るタイムをマークし、3列目6番手グリッドを手に入れました。

 関口雄飛も「この短い時間でここまでまとめあげた彼には100点満点をあげたいね」とチームメイトを絶賛しました。

 決勝当日、サーキットには5万8000人ものファンが詰めかけました。前日の観客動員数が3万4100人と主催者発表がありましたが、どこもかしこも渋滞や混雑で、スーパーGTの人気の高さを物語っていました。

 今回のレースは500Kmの長丁場で、2回のピット作業が義務付けられています(ドライバー交代を含む)。決勝スタートは午後2時10分ということもあり、大混雑や渋滞もひと段落し、すべてのファンがスーパーGT決勝スタートの瞬間を心待ちに、思い思いの時間を過ごしていました。

 白バイ、パトカーの先導によるパレードラップの後、決勝レースがスタートしました。

 スターティングドライバーは関口雄飛。1周目にポジションをひとつ落としてコントロールラインを通過すると、あとはコンスタントにラップを刻んでいきましたが、予想外に気温が上昇したこともあって、かなり厳しい戦いを強いられているのは、観客席から見ても明らかでした。

 3周目に8番手にドロップしましたが、あとは後続集団を抑え切り、28周目にピットイン。山下健太選手にステアリングをゆだねました。

 14番手でレースに復帰した山下健太選手は、全車が1回目のピット作業を終えた37周目には11位のポジションまで浮上。危なげない走りでコンスタントに周回を重ねた山下選手は、68周目にピットに戻り、ふたたび関口雄飛にドライバー交代しました。

 11番手から追い上げる関口雄飛ですが、全車が2回目のピットを終えた段階で、前を行くマシンとのギャップは約12秒。

 しかし両車のタップタイムに大きな差異はなく、必死に追う関口雄飛は、なかなか前車を捉えるには至りませんでした。

 しかし、運も味方にしたLEXUS TEAM WedsSport BANDOHのマシンが98周目のコントロールラインを通過した際、前車はドライブスルーペナルティーが課せられており、ピットへ向かいました。

 10位浮上! 関口雄飛はそのまま誰にも抜かれることなく走りきり、ポイント圏内の10位でフィニッシュ。連続ポイント獲得数を20戦へと記録更新し、第2戦を終えました。

 レース後、坂東正敬監督は、「今回は思った以上に路面温度があがって、前半からペースが上げられずに後退してしまいました。関口選手から山下選手に交代するタイミングから、別のタイヤに変えましたが、今後のセットアップも踏まえて、今日のデータが次戦に生きてくると思います。今日はLEXUSがワン・ツー・スリーを独占したLEXUSデーとなりました。ポジティブに言えば20戦連続ポイントゲットできました。旗を振ってくれた皆さんのパワーのおかげで1ポイントが獲れたと思っています」と語りました。

 山下健太選手も「ペース的には厳しくて、前を見るより後ろを防ぐ攻防でした。そのなかでももう少し速く走れるようにならないと、と思いました。1戦だけでしたが、いい経験になりました。ありがとうございました」とデビュー戦を振り返ってくれました。

●関口雄飛のコメント
「6番手からスタートして10位という結果には満足していません」

「今回選んだタイヤが決勝重視ということで、決勝前には天気も良くて気温も上がってきたので、これはいけるかな? と期待していたのですが、思った以上にコンディションとタイヤのマッチングが合わず、苦しい序盤となりました」

「山下選手からは違うタイヤで行って、それなりに手ごたえがあったので、次のオートポリスでもそれを生かして上位を目指したいです」

「今回は終盤まで11位だったので、ポイントが獲れないかと思ったのですが、運良く10位になることができ、状況が悪いなかでも1ポイント加算できました」

「コースコンディション次第では勝てるという意気込みでスタートしただけに、とても悔しくて残念ですが、今後のチャンピオンシップの上では貴重な1ポイントを獲得できましたし、気持ちを新たにオートポリス戦に臨みます。次戦も頑張りますので、応援宜しくお願いします」