フェラーリF1のキミ・ライコネンは今季、彼のパフォーマンスに見合うだけの結果を得られていないと、チームメイトのセバスチャン・ベッテルが話している。
ベッテルはこれまでの4戦で優勝2回、2位が2回と好成績を挙げており、ドライバーズ選手権トップに立っている。一方のライコネンは表彰台を一度獲得したのみで、すでに37ポイントの差がついている。
オーストラリアGPが4位、中国GPもベッテルに40秒以上も引き離されての5位だったことから、フェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネはライコネンの調子について話し合いを持つことを望むと発言していた。
バーレーンGPでのライコネンはスタートで失敗したものの、のちに調子を取り戻し4位でチェッカーを受けている。ロシアGPはベッテルから11秒遅れの3位でフィニッシュし、今季の自己最高位を獲得。このレース前に、マルキオンネとの関係性については「なんの問題もない」と話している。
4度のチャンピオン獲得経験を持つベッテルは、シーズン序盤のライコネンの不調に同情的であり、シーズンが進むにつれて幸運に恵まれるようになるだろうと考えている。
「彼はおそらく、実力に見合うレースを走れていないんだ。バーレーンではスタートと1周目で多くを失った。あれがなければ表彰台に上がっていたと確信している」
「僕は、何が起きているのかを正確に把握している。これまでのところ、物事が100%思いどおりに運んでいないのだろうけど、彼が最も才能あるドライバーのひとりであるということに疑いを抱く人なんて、パドック内にはひとりもいないと思う」
「WRCに参戦して、あのレベルのパフォーマンスを見せ、(F1に)戻ってきてすぐにペースを発揮するなんてことは、他の誰にもできない。彼のスキルや才能は誰も疑っていない。けれども(結果を出すためには)様々な物事が、自分にとって好ましい状態になっていなければならないんだ」
「昨シーズンを振り返ってみると、僕の思いどおりにならないレースは何戦かあった。浮き沈みはあるものの、シーズンをとおして見ると平均化されている」
トップ4ドライバー間の差が少なくなっていることから、フェラーリが「細かな部分」を向上できれば、状況は好転するだろうとライコネンは考えている。
「今季のスタートは、少々苦しいものになっていると思う。理想からは程遠いが、(ロシアGPの)週末には進歩が見られた。状況には以前よりも満足しているけれど、まだ3位でフィニッシュしただけにすぎない」
「努力と改善を続けていけば、目標を達成することができるだろうという確信はある。細かな部分が確実である必要があり、そうなれば優勝できる」
「大抵の場合4、5人のドライバーが接戦になるので、小さな違いが最終的には大きな違いにつながるんだ」