サラリーマンとは切っても切れないのが満員電車だろう。ぎゅうぎゅう詰めの車内で、掴まるつり革すらなく、苦痛にひたすら耐える時間は不快極まりない。
2ちゃんねるには5月7日、「満員電車を避ける方法」というスレッドが立った。スレ主は、「早く起きる」「始発駅から乗る」という案を提示している。
「狭くても高くても会社の近くに住んだほうがいい」
スレ主の意見は一見するとまともに思えるが、「避けられるのは満員電車に立って乗ることであって 満員電車自体は避けられない」という突っ込みも入っている。座ることができれば満員電車もいくぶん楽になるが、そもそも最寄りが始発駅から離れている人には意味をなさないやり方だ。
解決策としては、「車通勤」「自転車通勤」など、電車以外の通勤手段にすればいい、という意見も多い。しかしこの案も、駐車(輪)場の問題もあるほか、今度は交通渋滞でストレスを感じるおそれもある。そこで、
「狭くても高くても会社の近くに住んだほうがいいな」
「近くに引っ越す これしかない」
など、通勤時間を短縮してしまえばいい、という考えも挙がっている。「ラッシュと反対側の電車に乗る」と書く人もいたが、路線によっては下り電車が空いているケースもあり、有効だろう。
筆者(編集部S)の友人は鶴見駅から横浜駅まで京浜東北線を使って通勤していたが、ガラガラで快適だったと話していた。
テレワークや時差出勤など、働き方の改革を
だが、会社の近くに引っ越すといっても、都心に近ければ家賃が上がり経済的に難しい人もいる。そのため、「金払って特急とかグリーン車を使う」というアドバイスもあった。郊外と都心を結ぶ電車の中には、券を購入すれば確実に座って通勤できる特別電車もある。たとえば、JRの湘南ライナー、西武鉄道・東京メトロの「S-TRAIN」、京急電鉄のモーニング・ウィング号などがある。
ただこれも、お金がかかる。「時差出勤 フレックス勤務ならこれを活用する方がいい」という意見もあるが、会社で認められていなければある程度自腹を切ることになる。
こうした中で、行政も満員電車緩和の対策に動いている。東京都の小池百合子都知事は4月末に「第1回快適通勤プロモーション協議会」に出席し、「テレワークの推進、フレックスタイムの導入に取り組んでいる企業も多く、ワークスタイルも多様になっています」と述べた。また、今年7月には「時差Biz(ビズ)」を実施するとし、企業や鉄道会社に協力を呼び掛けている。
満員電車をなくすには、働く人個人の対処だけでなく、テレワークなど働き方を変えていく動きが加速していくことが必要だ。