多くのファンで賑わいをみせたスーパーGT第2戦富士 土日合計で延べ92,100人という多くのファンが訪れたスーパーGT第2戦富士。このラウンドで、編集部が見つけた&遭遇したトピックスをいくつかお届けしよう。なお、レースの本筋とは関係ない話題のみなので、あらかじめご了承のほどを。ちなみに「もっと早く見たい!」というあなたは、携帯サイト『モータースポーツチャンネル』の『GTサーキット便り』をぜひチェックを。
■あの話題のクルマたちがパドックに集結
賑わいをみせたパドックでひときわ目立っていたのが、レクサスとホンダのトランスポーターが並んでいたエリアだ。ここには、レクサスは監督やドライバーたちが乗って来たレクサスLC500/LC500h、ホンダはNSXが並べられ、強烈な存在感を放っていたのだ。
両車とも、GT500のベースマシンなのはご存知のとおり。それを実際レースで戦うドライバーたちが乗ってきて、パドックに停めておくのは間違いなくアピール効果抜群。公式予選後の記者会見では、グッドスマイル 初音ミク AMGの谷口信輝から、ZENT CERUMO LC500の立川祐路と石浦宏明のふたりにLC500について質問が飛ぶほど目立っていた。今回はほぼすべてがメーカーからの貸与だったが、実際にドライバーの“私用車”が並ぶとさらに効果は高いはず。
■ヨーロッパの“流行”を導入。今後日本でも流行る!?
今回の富士から、GT300クラスに参戦するHitotsuyama Audi R8 LMSは、ホイールのスポークの一部に蛍光色のペイントを施してきた。ちなみにフロントがレッド、リヤがイエローだ。このホイールのスポークへの塗装は、昨年あたりからヨーロッパで流行しはじめている。
Hitotsuyama Audi R8 LMSはその流行を日本で真っ先に取り入れたかたち。今後追従するチームはあるだろうか?
■チームクニミツから道上龍へのエール
今季、WTCC世界ツーリングカー選手権にホンダ・シビックWTCCでフル参戦している道上龍。今回はWTCCモンツァを終えてテレビ中継の解説のために富士を訪れていたが、ここでRAYBRIG NSX-GTのピットを訪れた。
そこで、チームクニミツのドライバー、高橋国光監督、そしてスタッフたちと写真に収まったのだが、その中心には『Drago』のロゴが。昨年までのRAYBRIG NSX CONCEPT-GTにはなかったものだ。
今季から体制変更によって、チームクニミツのメンテナンスは昨年までDrago Modulo Honda Racingに携わっていたATJのスタッフが中心となっているが、この『Drago』のロゴは、ATJと今年一緒に戦っているチームクニミツからの『海外で頑張っている道上選手へのエール』として入れられているのだとか。意気な心遣いに、道上もこの表情だ。
■山下健太は「お休み中」!?
今回のスーパーGT第2戦富士では、WEC世界耐久選手権スパに参戦するためWedsSport ADVAN LC500の国本雄資が欠場していたが、その代役を務めたのが山下健太。2016年の全日本F3チャンピオンで、このラウンドでも初めてのGT500での戦いを「難しいです」と言いながらもしっかりとこなしていた。
そんな山下は、他のラウンドではVivaC 86 MCのドライバーを務めているが、そのVivaC 86 MCの『K.YAMASHITA』のドライバー名の横の国旗の部分が、まさかの『休』表示に。予選日の夕方、本人にそれを伝えると「マジっすか!?」と笑っていた。
■話題の『レーシングソックス』が日本上陸! SGTデビューも近い!?
富士スピードウェイのピットレーンで、PUMA AVANTIの仲村ありささんが持っているこのレーシングシューズのような、ソックスのようなもの。実はコレ、F1でセバスチャン・ベッテルが使用する予定の超最新のレーシングギア、『プーマ・レーシングソックス』だ。
もちろん日本のサーキットに登場するのは初。近年スポーツギアの世界では、フィット性が高いソックス状のインナーをもつシューズが流行しているが、モータースポーツ界にもその波が訪れたと言えるかもしれない。驚きなのは、この形状・素材感で最新のFIA耐火基準をクリアしているということ。また、形状もわずか135グラム。中敷きにはカーボンが使われており、その軽量化に貢献している。実際に持たせてもらったが、ほとんど重みを感じなかった。
スーパーGT第2戦富士では、何人かのドライバーに試し履きしてもらったというが、評価も上々とのこと。スーパーGTドライバーが履く日は近いかも……!?
■5月と言えば……
5月初旬のレースといえば、さまざまなチームのピットでも見かけたのが鯉のぼり。そして鯉のぼりと言えば、伝統的にマシンに描いてくるのがニスモだ。かつてはグループCの時代にも鯉のぼりが描かれていたこともある。
今季は、リヤウイング翼端板にこんな感じで鯉のぼりが登場。CRAFT SPORTSのロゴとうまく組み合わされている。なお、S Road CRAFTSPORTS GT-Rにも同じものが描かれていたほか、B-MAX NDDP GT-Rにはサイドにニスモロゴ入り鯉のぼりが貼られた。
■植毛GT-Rグッズ、増えてます
今季、エメラルドグリーンのカラーリングと『自分の毛で植毛する!! FUE植毛センター銀座』のロゴでかなりのインパクトを残しているDIJON Racingの植毛GT-R。『マイクロFUE植毛』という独自技術でいま高い人気を誇っているという。(詳しくはホームページへ)
そんな植毛GT-Rのグッズが続々登場中だ。ハンドタオルにTシャツと、マシンカラーリングとともにこちらもインパクトあり。ハンドタオルはピットウォーク等で配布しているので、気になる方はぜひチェックを。モデル(?)を努めてくださったのは、高森博士選手でした。
■ただの旗持ちのスタッフ……ではありません
決勝レースのグリッドで、KEIHIN NSX-GTのうしろで話し込んでいたのは、KEIHIN REAL RACINGのスタッフ……だが、タダのスタッフではない。全日本F3に参戦する阪口晴南と、同じく全日本F3に参戦する大津弘樹だ。
以前からHFDP RACINGの若手ドライバーたちは、こうしてスーパーGTではチームを支えている。見かけた際はぜひ声をかけてみてみよう。いずれトップカテゴリーに羽ばたいていく期待の若手たちだ。
■お祝い、いろいろ。
スーパーGT第2戦富士では、誕生日パーティをはじめお祝いごとがいくつか行われた。まず、予選日のピットウォーク時にGOODSMILE RACING & Team UKYOのピットで行われたのは、5月1日が誕生日の片岡龍也、18日が誕生日の谷口信輝のパーティ。
また、予選日夕方のキッズピットウォークでは、お祝いが3連発。まず口火を切ったのは、31号車TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀の誕生日パーティ(4月25日生まれ)。さらにその直後には、このスーパーGT第2戦富士で参戦100戦目を迎えた、D'station Porscheの藤井誠暢のお祝いが行われた。
藤井は「僕、もう100戦なんですか!?」とかなり驚いていた。この直前には予選タイム抹消というペナルティもあり、ちょっと渋い表情だったが、いい転換になった様子。決勝では3位表彰台を獲得し、自身の100戦目で表彰台を得ている。
そして、D'station Racingのお祝いの直後には、Studie BMW M6の荒聖治の誕生日パーティ(5月5日生まれ)が行われた。BMW Team Studieのパーティは毎回荒れるパターンが多いが、やはり案の定。ちなみに荒はスーパー耐久ではD'station Racingの一員でもあることから、そちらからも祝福の声をかけられた。
そしてapr~D'station Racing~BMW Team Studieはぜんぶピットが隣同士。たまたまここに居合わせた方はラッキーだったかも!?
なおGT500クラスでは、WAKO'S 4CR LC500の大嶋和也が4月30日に誕生日だが、こちらは搬入日の5月2日にチームでお祝いがあったそうな。