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【新人外国人さん、いらっしゃ~い!】第2回:スヴェン・ミューラー(スーパーGT300)

2017年05月09日 19:03  AUTOSPORT web

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今季D'station RacingからスーパーGT300クラスに参戦するスヴェン・ミューラー
世界的にもますます存在感を高めているスーパーGT、スーパーフォーミュラ、そして全日本F3。今年、日本でのレースにデビューを果たした新人外国人ドライバーを毎回ひとりピックアップして紹介する連載企画。日本に来たきっかけや、日本でのレースの印象を始め、プライベートの生活などなど、彼らのキャラクターを引き出します。

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 第1回のジョノ・レスターに続いて紹介するのは、D'station Porscheで藤井誠暢選手とコンビを組むスヴェン・ミューラー選手。こちらはドイツからやってきたポルシェ使いで、レスター選手同様、ポルシェ・ジュニア・スカラシップを獲得している。

「僕はフランクフルトに近いマインツ出身なんだけど、父が趣味でレースをしていたこともあって、5歳の時にクリスマスプレゼントとしてカートをもらったんだ。そこからカートを始めた。その後F4を2年、ユーロF3を2年経験した。そして、ポルシェ・カレラカップにスイッチしたんだ」

 1992年2月7日生まれのミューラー選手は今年で25歳。ポルシェのワークスドライバーとして来日を果たした。

「過去3年間は、ドイツのポルシェカレラカップとスーパーカップに参戦し、去年は両方のシリーズでチャンピオンになって、夢が叶ったっていう感じだったね。その結果、今年からポルシェのファクトリードライバーになったんだ」

「それと同時に、D’stationのオーナーである星野(敏)さんが、ポルシェAGに対して、去年のスーパーカップチャンピオンを乗せたいという話をもっていって、今年の来日が決まったんだ。残念ながらADAC GTマスターズと日程が重なっている影響で、今年は5レースしかスーパーGTには出られないんだけどね」

「過去にも日本ではヨルグ・ベルグマイスターだったり、フレデリック・マコウィッキだったり、ポルシェのファクトリードライバーがスーパーGTに出ていたよね。このシリーズで走った経験があるドライバーは全員、“すごくタフなチャンピオンシップだ”っていう話をしてくれた。実際、初めて岡山の合同テストで走った時は、ものすごくビックリしたよ。ドライバーたちのレベルがものすごく高かったから」

 チームメイトの藤井誠暢からも学ぶことが多いようだ。

「それにタイヤをはじめ開発することがあるし、セットアップに関してもいろいろ試すべきことがある。僕もチームメイトのトモノブからすごく勉強したよ」

「彼は経験豊富だから、僕のような若いドライバーは学ぶべきことが多いんだ。これまで出ていたスーパーカップはワンメイクのシリーズで、全車がイコール。でも、スーパーGTはいろいろできるから、将来の役に立つと思うよ」

「このシリーズに参戦が決まるまで、日本に来たことはなかった。来ると決まってからはお箸の使い方を勉強したけど(笑)。でも、初めて岡山のテストのために来日したとき、とても感動したよ。サーキットにファンの人たちが大勢来て、みんながフレンドリーだから、大好きになった」

「もちろんここでレースできるっていうことも、すごく嬉しく思っているよ。もちろん、シリーズに関しては動画などをチェックしていたし、今でもまだ走ったことがないサーキットについては、動画で勉強中なんだ」

「僕は将来も長きに渡ってポルシェのドライバーでいたいと思っているし、アンドレ・ロッテラーのように日本でドライバーとして成長して、将来的にLMP1に乗れればいいなって思っている。僕と同世代のアール・バンバーのようにね」