トップへ

インディカー、海外戦復活へ虎視眈々。CEOが中国、メキシコとの交渉明かす

2017年05月09日 16:32  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

インディカーは将来、中国とメキシコでレースを開催するべく交渉を進めている
インディカー・シリーズはアメリカ国外でのレースを復帰させるべく、中国やメキシコと交渉を進めているようだ。

 シリーズCEOのマーク・マイルスは、中国国内でインディカーの存在感を強めるため投資グループ『Mitime』と交渉中だと語った。

 インディカーの中国戦については2012年に中国・青島で市街地戦が行われる予定だったが直前になって中止されたほか、2016年には北京でエキシビジョン戦開催に向けた協議が進行中と明かされていた。

 マイルスは中国側との交渉は「まだ始まったばかり」だと述べ、レース開催は2019年まで待つ必要があると語っている。

「Mitimeとは、かなり対話を進めている」とマイルス。

「我々が中国でレースを行う際は、彼らがパートナーを務めてくれるだろう。また、テレビ放送をはじめとした、さまざま分野でも手を貸してくれるはずだ」

「このグループは、中国の自動車メーカー、吉利汽車(ジーリー)の代表である李書福氏が立ち上げたもの。彼は我々との関係に強い興味を持っているんだ。インディカーを通じて、レースメカニックやエンジニアたちを育成し、中国国内にモータースポーツ文化を根付かせようとしている」

「Mitimeの支援を受けて、我々がやりたいと思う場所でレースを行うのがアイデアだ。地方ではなく、中国の大都市圏でレースを開催したい」

 また、マイルスは例年3月中旬に行われる第1戦セント・ピーターズバーグ前にエキシビョン戦を開催したいとの意向を示しているほか、2018年シーズンにもアメリカ国外戦は開催可能だとしている。

 なお、インディカーでは2014年にはシリーズ開幕戦をブラジルで行うプランが計画されたが、こちらも開催には至っていない。

■メキシコ開催は早ければ2018年に?

 また、マイルスはアメリカ国外の開催地としてメキシコとも交渉を進めていると発言。“中央アメリカ戦”として、メキシコのプエブラ州で1.25マイルのオーバル戦を行うプランを立てているという。

 マイルスは「(メキシコ開催については)楽観的に捉えている。かなり有望なプランだ」としている。

「ただ、我々以外にも関わっている者がいて、契約を交わすまでにやるべきことは山積みの状況だ」

「2018年シーズンに間に合わせることも可能だが、こういった案件ではなにが起きるかは予想できない」

 そのほかカナダ・カルガリーのスタンピード戦、オレゴン州のポートランド戦についても、マイルスは復帰の可能性は残されていると述べた。

「カルガリーとポ-トランドの(契約)進捗状況は同程度だ。彼らは開催日程などをまとめている段階だが、これまでのところ契約を結べるほどの状況には至っていない」

 なお、マイルスは現在カレンダー入りしているラウンドを排除する形で、新たな開催地を加えることはないと強調した。