嬉しいことがあったときも、少し疲れたときも食べたくなるのが甘いお菓子。「うなぎパイ」で有名な春華堂は5月9日、「和菓子の喫食率」に関する調査結果を発表した。
調査期間は4月7日~14日、東京・埼玉・千葉・神奈川に居住する男女1299人を対象にインターネットで実施した。
40代以下で「洋菓子より和菓子を多く購入する」人は1割のみ
和菓子と洋菓子どちらが好きか聞いたところ、「どちらも同じくらい好き」(49.3%)という回答が最も多かった。次いで「洋菓子の方が好き」(33.6%)で「和菓子の方が好き」は13.2%に留まった。
年代別に見ると60代以上は「洋菓子の方が好き」(19.4%)、「和菓子の方が好き」(16.2%)と大差はない。しかし10~50代はより洋菓子を好む傾向があり特に30~40代で「和菓子の方が好き」と答えた人は1割に満たなかった。
また購入するスイーツの種類を聞くと「洋菓子を多く購入する」と答えた人は10~40代で約6割、50代で半数近い46.4%となっている。一方「和菓子を多く購入する」という人は60代で29.3%、50代で14.9%、40代以下では約1割程度だ。
若年層に洋菓子を食べる頻度について聞いてみると「毎日」「週に数回」食べると答えた人は10代で42.2%、20代で33.9%と全年代の平均より高くなっている。しかし和菓子について同様に答えた人は10代で24.9%、20代で19.7%となっており、若年層の和菓子離れが顕著となっている。
和菓子は「コーヒーや紅茶に合わない」とする意見も
和菓子よりも洋菓子を購入すると回答した人に「洋菓子を主に購入する理由」を聞くと、10代は「(和菓子は)価格が高い」、20代は「和菓子を買う場所が近くにない」が最も多い結果となった。他にも「かしこまった感じがする」「気軽に食べられない」などが上位に入り、和菓子がもつ非日常的なイメージが購買に影響していると推測できる。
また「コーヒーや紅茶に合わない」と回答する人が30代・50代・60代以上で一番多く、20代でも2位にランクインしている。年齢が上がるにつれて飲み物との相性を考慮してスイーツを購入していると考えられる。
スイーツを購入するときに重視することを聞いたところ、10代~50代では「価格」、60代では「控えめな甘さ」が1位となった。2位以下を年代別に見ると10代~40代では「見た目・デザイン」を重視する傾向が強く、10代で3位、20代~40代で2位にランクインしている。
しかし、洋菓子自体のイメージは全年代で「カロリーが高い」となっている。それでも洋菓子の支持率が高い背景として、見た目の華やかさや著名なパティシエのスイーツがブランド化するなど話題が豊富であること、全体的にオシャレなイメージがあることが考えられる。
一方、和菓子はどの年代でも「著名な造り手がいる」というイメージが上位にランクインしているが、職人自体が注目される機会は少なく、あまり認知されていないと考えられる。加えて和菓子が持つ「格式高さ」や「敷居の高さ」も購買意欲に影響していると推測できる。