元インディカー王者のダリオ・フランキッティは、インディ500に挑戦するフェルナンド・アロンソの初テストでのパフォーマンスに驚嘆している。
F1モナコGPを欠場し、同日行われるインディ500に参戦することを電撃発表したマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソ。来週15日から始まる公式走行を前の3日にインディアナポリス・モータースピードウェイでテストを行い、110周を走行。ルーキーに課せられるルーキーオリエンテーション・プログラムも通過し、最速のラップスピードは225.548mphを記録した。
インディカーのシリーズチャンピオンに4度輝き、インディ500を3度制したフランキッティは、アロンソのオーバルへの適応ぶりに感銘を受けたようだ。
「驚いたよ。スピードが非常に速くなったと思った。オーバルをドライブすることは、ロードコースやストリートコースで育ってきたロードコースドライバーにとってはとても異常なことで、インディアナポリスはそれ自体が特別なことだ」
「いいことに、たくさんのプラクティスデイがある。もし雨が降ったら、すこし変わるかもしれないが、フェルナンドが得るすべてのラップが彼の助けになるだろう」とフランキッティ。
アンドレッティ・オートスポートから参戦するアロンソには、ライアン・ハンター-レイ、マルコ・アンドレッティ、佐藤琢磨といったベテランドライバーと前年のウイナー、アレクサンダー・ロッシ、そして同じルーキーのジャック・ハーベイと5人のチームメイトがいる。
フランキッティもアロンソが5人のチームメイトの恩恵を受けると提言している。
「プラスのポイントは、チームメイトが素晴らしいことだ。彼らはアロンソを助けるつもりだろうし、彼はそれが普通ではないと感じると思うよ」
「普通はチームメイトを全員負かしたいと考えているだろうけど、クルマは本質的に同じであり、成功と失敗の差を生むのはチームがどれくらい小さな違いを把握しているかによるんだ」
昨年、F1からインディカーに転向し、ルーキーでインディ500を制したロッシは、チームプレイの勝利だった。ライアン・ハンター-レイたちチームメイトが先導することで燃費を持たし優勝を果たした。
同じF1出身で昨年インディ500に初挑戦したマックス・チルトン(チップ・ガナッシ)は、ペースを維持する精神力がカギになると語る。
「僕はフェルナンド・アロンソの大ファンだし、常に彼が最高のドライバーだと言ってきた。だから、彼がうまくいくことは間違いないよ」
「でも、フラットアウトやラップタイムの設定という面は、レースという面では違うんだ。難しいことさ」
「マシンにダウンフォースがないとき、基本的には230mphでコーナーに向かうスキルが必要だ。でも、それは自分の意思決定のタイミングなんだ」
「フェルナンドが車から降りたときに、右足に意思があることを今まで知らなかったって語っていたけど、それは僕がまさに言いたかったことさ」
「コーナーに向かうとき、アクセルを踏む右足自身が心を持って、自分のいうことを聞かなくなるんだ。それは、非常にメンタリティな問題さ。新人としては、より精神的な側面が大事なんだ」