2017年5月8日
プレスリリース
2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 『Professional Series』 第2戦
ブリヂストン装着勢が表彰台を独占
開催場所:オートポリス
開催日:5月7日
開幕戦の予選で2位に1秒085という大きな差をつけた#1佐々木雅弘選手(ブリヂストン)。同じマシンで戦うワンメイクレースにおいて、そのタイム差は脅威的といっていい。
その速さはそのままオートポリスへ持ち込まれ、レースウィークのプラクティスでは2分12秒3を記録。
他のドライバーが2分13秒台だったこともあり、今回も1秒以上の大差を付けるのか?? そんな空気がサーキットには漂っていた。
●予選
しかし、そうした予想は外れることになった。予選開始早々に#47蒲生尚弥選手(ブリヂストン)が2分12秒008でトップに立つ。その後も続々と12秒台のタイムをマークする。
前日よりもおよそ1秒のタイムアップしている。しかも、それは有力選手の何人かがまだ予選に出ていない状況だった。佐々木雅弘選手もまた、予選後半でのタイムアタックをする予定だった。
しかし予選時間が半分を過ぎた頃、スローダウンした車両がコースサイドでストップしてしまい、マシンを回収するために予選は赤旗中断となった。
予選再開後にアタックした佐々木雅弘選手は1分11秒951をマークし、トップへ。
しかし#31青木孝行選手(ブリヂストン)がそれを上回る1分11秒637でトップを奪う。さらに#76小河諒選手(ブリヂストン)がその間に割って入り、そのチームメイトの#97近藤翼選手(ブリヂストン)のタイムが注目されたが、スローダウンしたマシンに引っ掛かってしまいタイムは伸びなかった。
結局11秒台に3台が並び、予選20位までがコースレコードという予選となった。
●決勝レース
レースはクリーンなスタートで始まった。つまり上位陣は予選順位通りに最初の1コーナーをクリアしていったのだ。
しかし1位の青木孝行選手から4位の蒲生尚弥選手まで、わずか1秒1というトップグループは超接近戦となっていた。その3周目、佐々木雅弘選手が小河諒選手に並びかけると、蒲生尚弥選手がその横にマシンを入れる。
そして5コーナー、小河諒選手と蒲生尚弥選手が接触、2台はリタイヤとなった。
2位へとポジションを挙げた佐々木雅弘選手は、青木孝行選手へとプレッシャーをかける。しかしベテラン青木孝行選手はむしろ逆に、佐々木雅弘選手のペースを乱すかのようにレースをコントロール。
結局、ベテランの強さを見せた青木孝行選手が、今最速の佐々木雅弘選手を抑え切り、ポール・トゥ・ウィンで優勝。2014年以来となる通算2勝目を挙げた。
3位には混乱を避けて冷静にレースを戦った近藤翼選手が入り、ブリヂストン装着勢が表彰台を独占する形となった。
●コメント
優勝した#31青木孝行選手(ブリヂストン)のコメント
予選は、予想していたよりもタイムが出て、とても上手くいきました。前日まではタイムが伸びなかったんですが、今日の路面温度にハマッたという感じですね。
2014年のオートポリスでもポールポジションを獲っているんですが、あの時はファイナルラップで抜かれて2位になったんですよ。あの時の借りを返させてもらった感じですね。
今日は路面温度も上がっていたので、レース後半にたぶん佐々木雅弘選手が来るというのもわかっていたので、タイヤのマネージメントをしっかりやって、後半のバトルに備えていました。結果ファイナルラップでも2分14秒台のタイムを出すことができました
2017 TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race 『Clubman Series』 第2戦
オートポリス初エントリーで菱井將文が逆転勝利
開催場所:オートポリス
開催日:5月7日
昨年は熊本地震の影響から、キャンセルされたオートポリス戦。そのため今回の開催は2年ぶりということになる。
多くのクラブマンシリーズのドライバーにとって走行するチャンスが少ないサーキットということもあり、アップダウンの激しいコースとともに、波瀾要素は少なくない。
2015年のクラブマンシリーズが誕生して以来、ずっと勝利を続けてきたPOTENZA RE-71Rだったが、ついに前戦でその連勝記録が16で止まった。
この第2戦は、新たな連勝記録を再開するための重要なレースということになる。
エントリー台数は35台。地元九州のエントラントも数多く、またオートポリスをホームコースとするドライバーの参戦もあった。このあたりには、オートポリスで2016年にスタートした、事実上の地方戦ともいえる「オートポリス86/BRZレース」の存在も小さくないのだろう。
●予選
ワンデーレースのため、予選は日曜日の午前中に行われた。
開幕戦で表彰台に立った#500小野田貴俊選手(YH)、#38神谷裕幸選手(YH)が1位、2位となった。3位にはオートポリスをホームコースとする地元のベテランドライバー#42田中雅裕選手(YH)が入り、九州勢がトップ3の一角を手にした。
ブリヂストン装着勢では4位に#771菱井將文選手(ブリヂストン)が入った。ジムカーナで数多くのチャンピオンを獲得してきたレジェンドドライバーだが、レースは2016年からのスタート。
今回がオートポリス初走行となったのだが、難しいコースを見事に攻略した形だ。
開幕戦でポールポジションを獲得し、期待された橋本洋平選手は予選6位。クリアラップを取ることができず、タイムロスしてしまった。
この予選では18位までコースレコードを記録、2年間のタイムアップぶりが予選タイムで明らかになった。
●決勝レース
日曜日の午後に行われた決勝レースは、初夏のような強い日差しが時おり見られ、気温も路面温度も高くなっていた。
地元勢の期待を受けた田中雅裕選手がスタートをミス、7位にまで順位を落してしまった。それ以外のドライバーは予選順位通りの並びで、レースが始まった。
先頭グループは小野田貴俊選手、神谷裕幸選手、菱井將文選手の3台で、少し遅れて#310大島大輝選手(YH)と橋本洋平選手、#758岩本佳之選手(YH)、そして田中雅裕選手がセカンドグループを形成。
レースが動いたのは5周目、橋本洋平選手が4位へとポジションを上げ、トップグループを追い上げ始めた。しかしその時、トップグループは極めて接近した形で3台が争っていた。
7周目、菱井將文選手が神谷裕幸選手に並びかけるものの、オーバーテイクはならなかったが、次の8周目ついに菱井將文選手が2位へとポジションを上げる。その勢いで9周目には一発で小野田貴俊選手を仕留め、トップに立った。
そこから小野田貴俊選手が追い上げを見せたが、周回遅れの処理に手間取ったこともあり、結果菱井將文選手が今シーズン初勝利、昨年の第7戦十勝以来となる通算2勝目を挙げた。
ファステストラップを記録した橋本洋平選手は追い上げたものの届かず、4位でレースを終えた。
●コメント
優勝した#771菱井將文選手(ブリヂストン)のコメント
今回がオートポリスを走るのは初めてだったんですけど、予選はボクとしては上出来だったと思います。
決勝レースは、なんとか前を走るクルマの隙を見つけて、前へ出られればと思っていたんですが、その通りになりました。
5周目くらいにはもうどこで抜けるか見えていたんですけど、あまり無理をしてペナルティになってもダメなので、どうしようかと考えていたんです。トップ2台のペースも段々落ちてきていたので、3位から2台抜いてトップに立つことができました。
ブリヂストンタイヤの方がグリップの落ちがずっと少なかったことが、大きかったですね
>関連コラムは「GOT'S REPORT」へ!
>Car Watch連載「橋本洋平の『GAZOO Racing 86/BRZ Race』奮闘記」へ!
>当レース関連情報は「GAZOO Racing」へ!